内容説明
アマゾンジャパン立ち上げメンバーとして、サプライチェーン部門マネージャを務めた著者が明かす。世界No1の物流戦略とロジカル経営。アマゾン一強時代に日本企業はどう戦っていくべきか?
目次
第1章 アマゾンが引き起こした激変(通販の常識を変えたアマゾン;アマゾンと日本の物流)
第2章 アマゾンの物流戦略(唯一の顧客との接点を大切にする;上流から下流までつながっていることが命)
第3章 アマゾン物流を支えるロジカル経営(顧客最優先・長期視点;プラットフォームとしてのアマゾン ほか)
第4章 日本企業はどうアマゾンに対抗すべきか(日本においての物流課題;日本企業が今後とるべき物流戦略 ほか)
著者等紹介
林部健二[ハヤシベケンジ]
米系ラグジュアリーブランドにてMDを経験後、2001年アマゾンジャパン立ち上げへ参画。サプライチェーン部門、テクニカルサポート部門責任者を歴任し、立ち上げからの約10年間アマゾンジャパンの成長に貢献する。その後、大日本印刷、ドコモが出資するオンラインベンチャー企業及び大手ワイン会社にてEC部門を統括。2014年株式会社鶴を設立。欧米企業のEC事業管理手法をベースに、数々の企業にて日本のオンラインマーケットにあったEC事業運営を構築、コンサルティングを行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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えちぜんや よーた
101
軍隊よりも軍隊な会社。もちろん旧・日本陸軍のような員数主義ではない。兵や下士官に満足な武器も持たさずに大和魂と精神力で戦えとも言わない。その代わり軍隊で言えば幕僚に当たるような中級将校(マネージャー)の頭はめちゃくちゃ絞らされているという印象を受けた。最前線(顧客)に軍需物資(商品)を計画通りに補給できる(届けられる)ように徹底して考えられている。現代的な軍隊で兵站部門の指揮官を務めた人はアマゾンのマネージャーになれるし、逆もまた然りなのではないか。2018/03/12
kinkin
96
amazonの物流とサービスに焦点をあてた本。要はビジネス書。もっとamazonの内幕を期待していたわたしはガッカリ。そもそも住んでいるのが田舎なので当日便は関係ないのだ。早いよりお願いしたいのは梱包と注文した物がまとまって来ないことが多いことを解決されたし。それにしてもamazonのサービスこれからどんな風になってゆくのだろう。図書館本 2018/05/06
磁石
22
お客様のためのアマゾン……。この理念のもと、徹底的な/人間関係の柵をいっさい切り捨ててのロジカル経営で、現在トップに躍り出てきた。コストでしかなかった倉庫への多大な先行投資、営業よりも物流と技術者、数字はコントロールできるもの。目の前の勝ち負けよりも、次へ活かすことが重要、偶然の勝利は敗北よりも悪い。営業は、究極のところ運と巡り合わせでコントロールしきれない/する意味もない。このバッサリ感、すごく見習いたい。2018/04/04
しろくま
18
かなりお世話になっているアマゾン。著者は2001年アマゾンジャパン立ち上げに参画し、その後10年にわたってマネージャーなどをしてきた方。アマゾンがいかに合理主義で、物流に力を注いできたかが伝わってきました。日本社会の人情など全く関係のない、徹底したお客様本位がモットー!利用者にとっては嬉しいことですが、関係者はとにかく大変そうに感じました。よくわからなかった配送物流のシステムが少しわかった気がします。2018/08/07
りょうみや
16
元アマゾンジャパンの中の人が書いたアマゾン本。お客を大切にする理念のもと、物流への大胆な投資や、効率化・合理化のためにあらゆることをやっていることがわかる。しかし、お客の裏側で例えば運送会社たちは競争させられたり確実に消耗し不幸になっていく人たちがいることも改めてわかる。2018/04/09