内容説明
いつの間にか子供部屋から姿を消し、魔法の力を借りて戻って来る。美にして恐怖、グロテスクにしてエロティック。人間の定義を危うくさせる畏怖すべき存在。文学、絵画、映画、民俗学を自在に横断する著者による、長編書下ろしエッセイ。
目次
人形を畏れる
雛の出自
雛の変容
ピュグマリオンの裔
マネキン人形
失われたもの
腹話術師と人形劇
死と分身
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年、大阪箕面に生れる。東京大学文学部で宗教学を、同人文系大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、清華大学、中央大学(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり著述に専念。『月島物語』で斎藤緑雨文学賞を、『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞を、『詩の約束』で鮎川信夫賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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