内容説明
鳥濱トメは、昭和4年、27歳のときに鹿児島県知覧町で、富屋食堂を開業した。知覧は戦争末期、「特攻隊」の最前線基地となり、まだ10代から20代の若者たちが、その出撃前のわずかな日々を富屋食堂で過ごした。トメは隊員たちをわが子のように慈しみ、いつしか、「特攻の母」と呼ばれるようになった。日本のマザー・テレサともいうべき鳥濱トメの思いを受け継ぐ実孫の著者が、日本の未来のために捧げられた「命」を語り継ぐ。
目次
第1章 ホタル帰る―散りゆく命を見つめて(鳥濱トメと少年飛行兵たち;特攻隊員たちが残した手紙 ほか)
第2章 トメの生い立ち―貧しい生活の中で(なぜ、知覧だったのか;トメの生まれた町・坊津 ほか)
第3章 知覧という場所―トメと富屋食堂(「富谷食堂」の誕生;知覧が特攻基地になった日 ほか)
第4章 「特攻の母」―隊員とその遺族とのつながり(少年兵士たちの過酷な日欧;二度と帰れぬ旅を前に ほか)
第5章 敗戦の日本―進駐軍のママと呼ばれて(弔いつづけると決心した日;進駐軍のためのレストラン ほか)
第6章 みんな、うちの子―戦災孤児を家族に迎える(ふえていく家族;長女・美阿子の結婚 ほか)
第7章 トメの晩年―時代が流れるなかで(「納税おばさん」;祖母としてのトメ ほか)
第8章 いのちを語り継ぐ―使命を生きる覚悟(受け入れがたい転機;トメと石原慎太郎との出会い ほか)
著者等紹介
鳥濱明久[トリハマアキヒサ]
鹿児島県知覧町生まれ。鳥濱トメの長女・美阿子の二男。トメの二女・礼子と共同で、旧富屋食堂跡地に設立した資料館「ホタル館富屋食堂」館長。また、トメの味をそのまま受け継いだメニューで昭和63年に創業した「知覧茶屋」の店主でもある。トメから直接聞いてきた当時の話を語り部として伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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