内容説明
翻訳とは、ことばとは、それが生まれる世界とは。気鋭の韓日翻訳者2人がつむぎ合う、仕事、社会、人生。母語で書いたエッセイをお互いが訳した一編を二言語で収録。
目次
1 2人は翻訳している(翻訳の戦慄と陶酔;一つだけの答えではなく、自分だけの答えを見つけていくという話;翻訳者を友人に持つことの醍醐味;私の「オンニ」史;参考書は『ガラスの仮面』;日本カルチャーという居場所 ほか)
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著者等紹介
すんみ[スンミ]
翻訳者。早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了
小山内園子[オサナイソノコ]
韓日翻訳者、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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miu
7
なぜか惹かれている韓国文学。Kpopにも韓国ドラマにも韓国コスメにもハマらなかったわたしが好きになったお隣の文学。2人の往復書簡のようなエッセイを読み進めるうちに、なんとなくその謎が解けてきた。何かに抑圧されながらも、自分を進める力や周りを助ける優しさ。それは韓国オンニという言葉にも表れている気がする。翻訳によって通じなかった言葉が通じるようになる、わたしたちの手もとに届く。これってロマンがあるよね?!一気に世界が広がるような、この感覚が良すぎてこれからもわたしは翻訳本を手に取る。2026/04/09
二人娘の父
6
私を韓国小説とフェミニズムに引き合わせてくれた「恩人」の中に確実にランクインするお二人のエッセイ。プライベートについては、知らない事が多く、軽くショックを受ける。改めて翻訳という作業の偉大さ、作家とは違う独自の世界を垣間見た。小山内さんの役作り(浴室での)、すんみさんの「文体変える!」などのエピソードからは、作品との向き合い方が半端ない事に感動した。巻末のお二人の共訳作品リストを見て、全部読んでいる自分に、少し誇らしさ?を感じたのだ。これからも、よろしくお願いします🙇2026/03/01
読書あざらし
1
その時の感情や痛み空気など、同じ母語であっても背景にもつ意味が微妙に異なるゆえに、私達のコミュニケーションは常に広義の「翻訳」なのかもしれない。主人公の気持ちを理解するために、「生理中に風呂場の排水溝にまたがる」筆者の、身体性や文化、感情を伴った生々しい言葉を掬い取るさまは、機械的なAIが吐き出す「翻訳」とは随分と色合いが違うと感じてしまう。本書は日本人と韓国人の2人の翻訳者の交互エッセイだが、ぜひお二人の「共訳」本も読んでみたい。(あまり見かけないが、共訳こそある種、翻訳の究極の形態ではないだろうか。)2026/06/05
七草粥おいしい
1
すごく面白かった。韓国語は全く分からないけれど、こういう精神性の翻訳家が訳しているならきっと心のこもった誠実な翻訳がされているんだろうという気がした。特にすんみさんの出産と育児のエピソードはどんな著名人の物よりも共感できた。2026/03/13
無為
1
変化とは時間の流れそのものだ。何かを言葉にしようとする時、そこには必ずタイムラグがある。そしてそのタイムラグは、何か言おうとしていたことと、結局言葉で言い表せたことを、否応なく変化させてしまうものである。時間の流れがなければ、何かを言葉に変換することもできない。/海外の文化や社会の新しい言葉と概念を翻訳することは…私たちの現実や歴史に、あるいはまだ私たちの思考の中にないものを作り上げることも少ないくないのだ。2026/01/05




