内容説明
関西フィル首席指揮者・藤岡幸夫のパワフルエッセイ。
目次
オーケストラを聴いてみませんか?
「楽譜の裏側」の話
英国でプロデビュー!
悲愴交響曲の秘密
幼少時代の想い出
最高のクリスマスプレゼント
年末の「第9」の話
小林研一郎先生に弟子入り
ブラームスの交響曲第1番
初めての演奏会〔ほか〕
著者等紹介
藤岡幸夫[フジオカサチオ]
1962年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。英国王立ノーザン音楽大学指揮科卒業。1993年、英国でデビュー。翌94年、BBCフィルハーモニックを指揮してロンドン「BBCプロムス」に初登場。以降、多くの海外オーケストラに客演。首席指揮者を務める関西フィルハーモニー管弦楽団とは、2021年が22年目のシーズン。2019年4月より東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席客演指揮者。2002年渡邉曉雄音楽基金音楽賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
85
関西フィル首席指揮者の藤岡幸夫先生が、これまでの人生や好きな音楽のことを自由に綴った軽いエッセイ。先生の演奏と同様に爽やかな印象に満ちた一冊である。改めて、最後の内弟子として師事された渡邉暁雄先生の人間的な素晴らしさに心を打たれる。更に、小林研一郎先生、岩城宏之先生、山本直純先生など、戦後日本のクラシック音楽を牽引した大先生たちの温かい人間性溢れるエピソードも楽しい。藤岡先生の好きな交響曲がシベリウスの第5番とショスタコーヴィチの第6番だという話を読んで、この先生の音楽性の原点が理解できたような気がする。2021/03/02
ニョンブーチョッパー
9
★★★★☆ 日本ではクラッシック音楽の敷居が高いと思われている例として、楽章間で拍手をしてはいけないというルールはないという話は最近ネットでも見かけたような気がする。ヨーロッパでは、もし拍手が来たとしても、新規のお客が来てくれたと喜ぶという見方にはなるほどと思う。シベリウスのAndanteは通常の意味よりも遅めだとか、「新世界より」や「未完成」に、ブラームスが音を変えた箇所があって、そのまま演奏されているだとか、ショスタコーヴィチの交響曲第5番と第6番の続きだとする考え方とか、なかなか面白い話が読めた。2022/02/26
ganesha
8
関西フィル首席指揮者による指揮者になるまでの道のり、多くの先生方とのエピソードや作品解説など。ルーマニアでの初リハでの瞬間が印象に残った。椿姫と威風堂々が日本だけのタイトルだったとは。全体的に明るくポジティブな文章で「日本でクラシックの裾野を拡げ」たいという著者の思いを感じながら読了。2021/10/13
takakomama
7
著者が指揮者としてデビューするまでの強い思いと努力、いろいろな人との出会いなどを綴ったエッセイ。弟子入りした先生方には音楽だけでなく、生き方まで教わっています。 父も息子の夢を応援してくれてます。著者が紹介している名曲やお勧めCDをじっくり聴きたくなりました。ベートーヴェンの「第九」やニューイヤーコンサートなど年末年始はテレビで音楽三昧。CDやネット配信、ユーチューブでも音楽を聴けますが、音楽ホールでの生演奏に優るものはないと思います。2022/01/02
コチ吉
6
最近著者のシベリウス交響曲全集のCDを聴いたばかりだった。人懐っこくて愛される資質は小澤征爾にも通ずるところがあり、それを上手く活かせる人がこうして大成するのだなあ、とつくづく思う。随所に楽曲の専門知識も織り込まれ、読みやすい。2022/07/08
-
- 和書
- ベトナムめし楽食大図鑑