出版社内容情報
ヨーロッパで禅を指導する著者による、経験を踏まえた渾身の「悟り入門」。 ヨーロッパで禅を指導する著者による、経験を踏まえた渾身の「悟り入門」。
手と足をどう組むのか、呼吸はいかに整えるのか、坐ると何が見え、どんな経験をすることになるのか──坐禅の具体的な手ほどき。
坐るという道で開けてくる風景を、キリスト教の異なった伝統とすり合わせ、またヨーロッパへと海を渡った禅のダイナミックな動向を参照しながら描いていきます。
本来は言葉が届かないはずの純粋な経験を、世界が変わるその素晴らしさと豊かさを、少しでも多くの人と共有するために、三つの鏡を使い、五つの層にわたって再現します。
まえがき 寂静への渇き
坐禅入門
テキストの読み方
──本質といかに出会うか
禅からみる「十戒」
禅キリスト教の地平へ
禅、海を渡る
佐藤研[サトウミガク]
1948年生まれ. 専攻, 新約聖書学. 現在, 立教大学名誉教授. 著訳書:『マルコによる福音書 マタイによる福音書』新約聖書?, 『ルカ文書』新約聖書?(95),『聖書時代史 新約篇』(2003),
『福音書共観表』(編訳, 2005), 『禅キリスト教の誕生』(2007), 『はじまりのキリスト教』(2010),『旅のパウロ』(2012, 以上,岩波書店), 『最後のイエス』(ぷねうま舎, 2012)ほか.
内容説明
海を渡った禅―禅の世界地図は、この半世紀で革命的に変化した。国境を越え、仏教の枠を越えて、静かに、広範に伝播し続けている。このダイナミックな運動の背景には、何が胎動しているのだろうか。人間なら誰でもできる「坐ること」の具体的な作法を記し、坐禅と本質体験、公案と十戒など、身体に深く備わる霊の次元と、言語システムとをすり合わせ、翻訳や宗教観念の壁を透過して躍動する、禅の普遍的生命をたかどっていく。もはや言葉では追えない深層次元への突破、禅の真に革命的な可能性に向けて。
目次
坐禅入門(「三宝禅」;禅とは何か;座禅の仕方)
テキストの読み方―本質といかに出会うか(一人称的読み方・タイプ1;三人称的読み方;二人称的読み方;ゼロ人称的読み方;一人称的読み方・タイプ2;「聖霊による聖書解釈」は可能か)
禅から見る「十戒」(文法上の形;存在の“本質”から)
禅キリスト教の地平へ(社会的現実へのかかわり;基本的な教義の再検討;深層の身体的知恵)
禅、海を渡る(日本における禅の分岐と現状;ヨーロッパでの展開;共通要素)
著者等紹介
佐藤研[サトウミガク]
1948年生まれ。専攻、新約聖書学。2014年以降、立教大学名誉教授。1982年、愛宮=ラサール神父の指導の下、スイスで参禅開始。1985年以降、宗教法人「三宝禅(当時は三宝教団)」の耕雲軒山田老師、慈雲軒窪田老師、凌雲軒山田老師に参ずる。2009年以降、三宝禅準師家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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