「答えは出さない」という見識

平川克美

夜間飛行（2023/06/12発売）

• サイズ ４６版判／ページ数 248p
• 商品コード 9784906790418

出版社内容情報

キャリア50年の起業家が教えるしれっと楽しく人生を送るための秘訣！人はなぜ働くのか、恋愛と結婚はどう違うのか、死とどう向き合うのか。誰もが悩む問いに筆者は「答えは出さない」と答えます。読み終えるとふっと心が軽くなり、明日を生きていく勇気と指針がもらえます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[septiembre]

人生相談。

2023/10/17

[白鼠]

悩み相談の企画が元らしいが、「答えは出さない」と冠しているのが潔い。本書の「答えを出さない」とは、「正しい答えがどこかにあるという思い込みを捨て、人生は問題解決の文脈のうえにあるわけではないという現実を、自らの意思と責任で引き受けていく」ことだと解釈した。 厚さの割に掲載している悩みの総数は少ない。つまり相応のページを割いて、様々な思考をめぐらせ切り口を新たに相談者が悩みと共に生きていく方法を思索する。それは人々の意識が生産者から消費者へ移行し、コスパを求める社会では一周回って新しく感じた。また読みたい。

2025/10/06

[Hiroki Nishizumi]

人生は無・意味、これに尽きるわけだ

2025/07/01

[こっぺぱん]

図書館本。しいたけ占いで紹介されていたので。最初はうーんと思ったけど、結構よかった。自分が見えることよりももっと外側から、枠組みからの視点を教えてもらった感じがする。子どもの進路に親はどこまで口出しするべきか、がよかった。贈与交換、損得勘定、貨幣経済がもたらしたもの、情と理など。自分は完全に損得勘定コスパ人間なのだけど、そこに居続けるのって結構苦しくて、でも抜け出す理由や意味が見つからなくて、だから贈与、情あたりは読んでいて新鮮だった。矛盾するものを丸ごと抱き抱えて悩みながらも生きていく、それでいい。

2024/01/05

[moss green]

考え方に通ずるところがあってなかなか面白かった。マズローの欲求五段階説が紹介されていたが、以前読んだ本でも実感したとおり、まさに四段階目の承認欲求で苦しみを感じている。それも「答えを出さず時が解決する」と割り切れれば良いのだが未熟なためそうもいかない。また人としての成熟について「自分が獲得したものの重さではなく、負債として感じているものの重さを感じ取る感性こそが、人を成熟させる」という考え方に共感。だが不倫の考え方には全く共感できなかった。そこもセックスなどの快楽ではなく承認欲求だと思う。

2023/11/19