内容説明
平民として自発的に統治に服す「大正」の教養主義が「民主」の言説だとすれば、「昭和」前期に「独裁」が勝利した滝川事件を機にいずれとも相容れない知識人が現出した―。近代において批評をめぐって思考したふたりの「美学者」を解読しつつ、天皇制、資本主義‐国家、市民社会などを批判的に剔抉する。
目次
第1部 深田康算(師をめぐる喪の作業;「型」の行方;ふたつのケーベル;アポスタータ;芸術批評をめぐって)
第2部 中井正一(師の予見?―滝川事件1;ドレフュス革命として―滝川事件2;ドレフュス革命後の「リアリズム」;「リアリズムと浪曼主義」;「第二の防波堤」;「革命の前日」;「ある」の投擲)
著者等紹介
長濱一眞[ナガハマカズマ]
批評家。1983年生まれ。2014年、大阪府立大学人間社会学研究科で博士号取得(人間学)。『子午線』編集同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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