内容説明
今われわれの企図する「仕事」は、既に確立された理論の単純な拡充や応用などではない。再度理論を鍛錬し、そこから、「記号機能を営む人間」のあるがままの姿へ肉迫すること、少なくとも、そうした目的への確かな出立を遂げることである。「人間言語」への理路。
目次
序論(レトリックの思想)
1 メタファー論(メタファーと相互理解;「自己」という隠喩)
2 換喩論(原初の比喩としての「換喩」)
3 アイロニー論(アイロニーの探究)
4 カテゴリー論(はじめにイメージがあった…;カテゴリーとレトリック)
5 エヴォカシオン論(エロキューションとしての言語)
結論(レトリックの知)
著者等紹介
菅野盾樹[スゲノタテキ]
1967年東京大学文学部(哲学)卒業。1972年東京大学大学院博士課程(哲学)修了。東京大学文学部助手、山形大学教養部助教授を経て、現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(人間科学)。著書に『我、ものに遭う』(新曜社、サントリー学芸賞受賞)など
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