京の配膳さん―京都の宴席を陰で支える人たち

京の配膳さん―京都の宴席を陰で支える人たち

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784906108312
  • NDC分類 384.3
  • Cコード C0095

目次

職司・配膳とは
料亭の裏舞合
能と茶の見えない糸
点心作り
祇園さん
もてなしの極意
姻戚で結ばれた都
座敷の空間演出
西陣、今と昔
水屋仕事に励む

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばう

54
★★★ 京都には「配膳さん」という職業があるそうだ。法事、結婚式、お茶事から料亭、そして能楽まで様々な宴席で単にお膳を配るというだけでは無く、配膳は言うに及ばず会場の設営から下足番、後片付けまで、能楽の配膳さんに至っては舞台の作り物までするという。まだまだ余裕のあるお大尽が沢山いた頃の京都の宴会文化を支えた他に類を見ない独特な存在だった配膳さん。京都の文化の陰に「配膳さん」あり、という印象ですが本書が発行されたのが1996年、その当時で既に数少ない存在となっていた配膳さんは今どのくらい残っているのだろう?2020/07/26

Mayu

10
茶道など、京都で生まれた魅力的な「日本文化」は沢山あると思いますが、表面に見えている艶やかさを支える裏側に、冠婚葬祭などの儀礼を含め生活に深く根差した、分厚い文化的な積み上げがあることを強く感じ、圧倒されました。配膳さん、という言葉では表現しきれない多種多様な仕事があり、その全ての細かい心配りを果たせる一人の人格者というのはまるで魔法使いのように感じました。25年くらい前の本で、今はもっとこのような方々は減ってしまっているのでしょうけど、記録が残っているだけでも良かったなと。まさに逝きし世の美しい面影。2020/06/21

へへろ~本舗

5
京都にしかない職業「配膳」さん。大人数の宴席において全てがスムーズに行われるように采配するプロデューサー兼コーディネーター。料亭・茶事・寺社での大法要・呉服関係宴席・能楽関係の宴席などでの様々な手配・采配をし、時には点心も作る。京都在住の人に聞いてみたら「配膳」さんのことは知っていた。だが、景気低迷、コロナなどから今後大規模な宴会自粛に影響され配膳さんの登場する機会もなくなっていくのかなと思う。古き良き時代の贅沢なよろしき京都文化。配膳さんの活躍するその姿を見てみたい。幻の配膳さん藤村氏が気になる。2020/07/20

Hiroki Nishizumi

4
求められ事が職業になっていく、という当たり前のことに気付かされる。世の中広いが、原理原則は簡素なものだと思う。2020/10/11

アメヲトコ

4
京都の宴席・茶席を支える男性の「配膳さん」。いわばフロア担当として場の流れをコントロールし、なおかつ食材や食器の扱いから、さらにはお茶・お花・絵画・謡などの文化にも通じていなければいけない、大変な仕事です。個人的には設えを駆使した「座敷の空間演出」のルポが非常に面白かった。1988年から90年にかけての連載で、たいへん貴重な記録になっていますが、その歴史については実はあまり分からないようで(明治発祥?)、そのあたりはぼかして書かれている感じも。2017/08/10

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