内容説明
フォーク歌手・笠木透が集めた「戦争中の子どもの替え唄」の数々を紹介するとともに、“子どものコスモロジー”“音楽社会史”“ライフヒストリー”という三つの視点から、戦時下を生きた子どもたちにとって替え唄を歌うことの意味とは何だったのかを問う。子ども文化論の新たな地平を切り拓く鎮魂の書。
目次
第1部 テキスト篇(軍歌の替え唄;唱歌・童謡・わらべうたの替え唄;大人の流行歌・民謡・外国の歌の替え唄)
第2部 研究篇(戦争中の替え唄と子どものコスモロジー;大正~昭和前期の子どものうた環境;笠木透の人生と替え唄)
付録 笠木透「戦時下の子どもがうたった歌―『海にカバ、山にカバ』」
著者等紹介
鵜野祐介[ウノユウスケ]
1961年岡山県生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。2004年英国エディンバラ大学にて「スコットランドと日本の伝承子守唄の比較研究」で博士号(Ph.D、人文学)取得。専門は伝承児童文学の教育人類学的研究。日本・韓国・中国、英国スコットランドを主なフィールドとして、子ども期の伝承文化(遊び・子守唄・わらべうた・民間説話など)や児童文学・児童文化が子どもの人格形成に及ぼす影響について研究。鳥取女子短期大学、梅花女子大学を経て、立命館大学文学部教授(教育人間学専攻)。アジア民間説話学会日本支部代表。また「うたとかたりのネットワーク」を主宰し、うたやかたりの実践・普及活動のネットワーク作りを進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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