内容説明
「ロシアはどこまでいっても全部が村なんだよ…」零落していく小貴族の地主屋敷で幼少期をすごし、民衆の目線で地方の現実を見てきた作家が、革命前の激動の時代に崩れていくロシアの農村の姿と変わりゆく人びとの心を描いた初期小説6作品と詩59編。
著者等紹介
ブーニン,イワン・アレクセーエヴィチ[ブーニン,イワンアレクセーエヴィチ] [Бунин,Иван Алексеевич]
1870‐1953。中部ロシアの貴族の家系に生まれ、ほとんど独学で作家となる。ロシア革命による社会の激変をまのあたりにし、祖国を去ってフランスに渡った。その後、亡命作家を代表する存在として独自の作品世界を作りあげ、1933年にロシア人で最初のノーベル文学賞作家となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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荒野の狼
8
ブーニンは、ロシア最初のノーベル賞作家で、亡命先のフランスで受賞したのだが、レーニンの共産主義とは相容れなかった。その政治思想の一端を知りたい思いで、代表作「アルセーニエフの青春(人生)」を読んだのだが、詩のような情景描写は見事だが、思想・社会姿勢に関してはほとんど書かれておらず目的を果たせなかった。一方、本書掲載の「村」は、20世紀はじめのロシアの民衆が赤裸々に描かれているとう評判であったので、本書を購入した。2020/05/06
海
0
暗いロシアの農村風景。文章はすごく美しいけど、面白いかというと微妙だった。2022/10/20