私人―ノーベル賞受賞講演

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私人―ノーベル賞受賞講演

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  • サイズ A6判/ページ数 62p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784905821755
  • NDC分類 934
  • Cコード C0098

内容説明

詩人という現代の孤独な少数者にとって、残された最善の行為は良い詩を書くことであり、その詩の言葉に目を向けず、人びとの口をついて出る決まり文句に水準を合わせる社会は、やすやすとデマゴギーと暴政にひざまずく―。社会という名の多数派が猛威をふるう時代の中で、一人の私人であることを選択しつづけたブロツキイが、詩の言葉を読まない社会にあてて語った繰り返し取り出される遺言。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

80
〈私人〉は、〈詩人〉でもあるブロツキーの文学者としての表明である。ブロツキーは旧ソ連の亡命詩人で、当時の政治体制を批判して“人間を共通の公分母で括ろうとする考え方から逃走”した。この逃走は、「皆と違う顔の表情の方への逃走、分母から分子への、個人であることへの、私的な存在への逃走に他ならない」という。これが、ノーベル文学賞受賞講演で発言しているのは、いま読んでも興味深い。訳者の沼野充義さんが解説でブロツキーの『レス・ザン・ワン』の出版予定としているけれど、いまだ刊行されていない。出版中止ということだろうか。2022/06/13

nobi

63
ノーベル文学賞受賞講演録。ソ連で強制労働ののちアメリカに亡命せざるを得なかった詩人ブロツキイ。ロシアで政治的な悪について話すのは自明の事柄ゆえ意識の堕落を齎しがち、と自戒しつつも、国家の横暴の歴史への言及は避けて通れない。ただ、その横暴さによって断ち切られるはずのもの、それを彼の世代は継続させるために生まれてきた、と力強く言明する。特に大勢になびかない「私」を生む文学によって。中でも彼の敬慕する孤高の詩人達。ところがその詩人ですら言語の下僕に過ぎないという。体制に反抗してきた骨太の詩人の意外に映る謙虚さ。2020/11/23

Roy

22
★★★★+ ノーベル賞を受賞したロシア(アメリカへ亡命)の詩人の受賞講演。大衆よりも己も含む其々の個にこだわり、国家や社会に弾圧される個の怒りを想う。変わらぬものとして、詩人が発する言葉の絶対を言い、それらが読み継がれて行くこと、結果心に根付くことを切望していた。時として、書物(とりわけ詩)を読む者は悪人にならない等の飛躍的発言から、いささか高慢で偏屈な匂いもするのだが、誇り高い実直さも伺え、言葉は違えどその先にある想いは同じなのかもしれない。2009/05/19

マリカ

21
「人間に課された仕事は、自分自身の人生を生き抜くこと」「自分が存在している時間を正確に知ること」「人間は倫理的存在である前に、まず審美的存在である」「詩人とは言語が存在していくための手段である」「詩作は、意識や、思考、世界感覚の巨大な加速器である」:言語の壁を越え、20世紀という時代に言葉を刻んだ詩人の遺した言葉はあまりに偉大であり、その偉大な詩人を遣わした言語というものに無限の可能性を感じる。2012/08/28

かもめ通信

18
再読。ヨシフ・ブロツキー(Ио́сиф Бро́дский)は、1987年にノーベル文学賞を受賞したロシアの詩人だ。1972年6月4日にソ連から国外追放され、1980年にはアメリカの市民権を得た。文庫より一回り大きいがハードカバーで、解説を入れても60ページちょっとのごくごく薄い本に 収録されているのは、そのものずばり、ノーベル賞受賞講演の内容だ。これがまあ全く以ておそれいる。繰り返し、繰り返し読むことを求まれられるほど濃厚で迫力があって、何度読んでも、そのたびに思わず息を呑んでしまうのだ。2020/10/09

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