出版社内容情報
本書は,日本語・日本語習得研究博士論文シリーズ「人文科学の一流的研究を目指す博士論文叢書」の第1巻。
著者である建石始が,2005 年3 月に神戸市外国語大学大学院外国語学研究科に提出した博士論文「日本語の限定詞の機能」がもとになっている。
以下,本書「序文」より――現代日本語には名詞に関わる統語要素としての冠詞が存在しない。しかし,統語要素としての冠詞が存在しないことが,冠詞が果たす役割まで存在しないことを意味するわけではない。特定指示・定指示をうまく組み合わせることによって,冠詞に似た役割を果たす形式についての研究が可能となり,現代日本語でも名詞に関する研究が可能となる。また,日本語独自の興味深い研究ができ,これまで等閑視されてきた分野に対して新たな観点からの分析が可能となる。
[目次] 序論/日本語の名詞句における特定性と定性/談話的機能の観点から見た後方照応/名詞の特定性と事態の現実性/連体詞「ある」の意味・機能/「一+助数詞+の」の意味・機能/限定詞の階層性/結語
建石 始[タテイシ ハジメ]
著・文・その他
目次
第1章 序論
第2章 日本語の名詞句における特定性と定性
第3章 談話的機能の観点から見た後方照応
第4章 名詞の特定性と事態の現実性
第5章 連体詞「ある」の意味・機能
第6章 「一+助数詞+の」の意味・機能
第7章 限定詞の階層性
第8章 結語
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