内容説明
状況証拠だけで死刑にしてよいのか。
目次
第1章 大阪拘置所の獄窓から―林眞須美(今でもこの現実が信じられません;大阪拘置所での私の生活;判決公判で胸にした真紅のハンカチ;大阪拘置所にも秋が訪れた;『フォーカス』肖像権訴訟最高裁判決;三浦和義さんの訃報の獄舎で泣き叫んだ)
第2章 カレー事件をめぐる家族の証言(「過熱報道」にさらされた2カ月間;出所後初めて見た7年ぶりの和歌山;被告の家族が語った「事件の日、逮捕の日」;最高裁判決前に弁護団が訴えたこと;最高裁判決直後に眞須美さんから届いた手紙)
第3章 死刑確定後、再審への闘い(死刑確定後も無実への思いは変わらない;死刑確定から4年、一日も早く再審無罪を;不当逮捕から15年 52歳の独居室より;死刑判決を支えた科学鑑定に大きな疑問)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
61
著者の林真須美さんがほんとうに犯人か否かということよりも書かれている拘置所の生活に興味を持った。拘置所生活がもっと暗くて辛くて湿っぽいのかと思いきや意外とさっぱりした生活に多少驚いた。文章は日々の出来事や何を食べたなど死刑囚としての深刻さもあまり感じられない。獄中からの手紙というわりには元気な内容だ。そして拘置所内では宮本輝の「海岸列車」を読んだりと読書家の一面も。 何か変な読後感・・・・・ 2016/01/21
美登利
61
うーん、あの騒動を見ていた限りでは確かに林さんが犯人であるかのように思えて信じていました。無実であれば確かに酷いでっち上げだと思いますが。ただしね、保険金詐欺は実際に多額貰っているわけだから、あのセリフ(保険はお金になる云々)はなんともいただけない気がしてなりません。ヒ素事態がそんなに巷に出回っているということに驚きました、それを利用した犯人が別にいるとしたら。彼らが実際に使用してお金を得ていたことをよく知ってる者が陥れようとしてやったことなのかも。その被害に遭った人々が気の毒でなりません。2014/10/03
ちゃんみー
56
16年前(1998年)に起きた、和歌山カレー事件。林眞須美死刑囚の獄中手記と、ずっと取材にあたっていた編集者の記録(想い)からなる本。彼女は無実であるという観点から書かれているため、真実は神のみぞ知る、ということで本当のところは全然わかりませんが、マスコミにホースで水をかけたり、また少しぽっちゃりしてふてぶてしい態度だから、やはりコイツが犯人だ!と思ってしまっていたのは間違いかもしれない、と思わざるを得ない。手記を読む限りでは普通のお母さんなんですよ。そして今でも再審請求して無実を訴えている。(続く)2014/08/28
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
49
和歌山カレー事件3冊目。雑誌『創』に掲載された林真須美の獄中日記と支援者の訴えについてまとめた1冊。チョコレートやクッキー、わらびもち、カフェオレ、イチゴオレなどを座ってのんびり食べたり飲んだりしてメッチャおいしいわ~っておもいながら過ごしたなどと書いてあり、獄中でのあまりにも快適な生活ぶりに驚いた。この本が被害者の目にふれることがないといいのだけど。事件を知りたかったが、そのことにはふれていなかったのも残念。2019/11/09
らむり
47
たったこれだけの証拠で死刑囚に仕立て上げられたのは、とても気の毒だと思うけど、獄中からの手紙の内容がなーんか、うさんくさい。。2014/09/16
-
- 洋書
- Auscultate