過去に触れる―歴史経験・写真・サスペンス 「名のないもの」たちの記憶と秘密

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  • サイズ A5判/ページ数 551,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784904702604
  • NDC分類 201.1
  • Cコード C3010

内容説明

歴史経験の現場で、思考の襞をたどる―

目次

序 危機の時間、二〇一一年三月(歴史の無気味さ―堀田善衞『方丈記私記』;鳥のさえずり―震災と宮沢賢治ボット;渚にて―「トポフィリ―夢想の空間」展に寄せて;希望の寓意―「パンドラの匣」と「歴史の天使」)
1 歴史の経験(過去に触れる―歴史経験の諸相;アーシアを探して―アーカイヴの旅;半存在という種族―橋川文三と「歴史」;いまだ生まれざるものの痕跡―ダニエル・リベスキンドとユダヤ的伝統の経験)
2 極限状況下の写真(剥ぎ取られたイメージ―アウシュヴィッツ=ビルケナウ訪問記;歴史の症候―ジョルジュ・ディティ=ユベルマン『イメージ、それでもなお』;イメージのパラタクシス―一九四五年八月六日広島、松重美人の写真)
3 歴史叙述のサスペンス(迷い蛾の光跡―W.G.ゼーバルトの散文作品における博物誌・写真・復元;歴史素としての写真―ロラン・バルトにおける写真と歴史;歴史小説の抗争―『HHhH』対『慈しみの女神たち』;サスペンスの構造と歴史叙述―『チェンジリング』『僕だけがいない街』『ドラ・ブリュデール』;歴史という盲目の旅―畠山直哉『気仙川』を読む)
4 歴史叙述者たちの身振り(歴史の現像―ヴァルター・ベンヤミンにおける写真のメタモルフォーゼ;記憶の色―ヴァルター・ベンヤミンと牛腸茂雄の身振りを通して;「歴史の場」の航海者―「写真家」多木浩二)

著者等紹介

田中純[タナカジュン]
1960年仙台市に生まれる。1991年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。2001年東京大学より博士(学術)の学位取得。2010年フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞受賞。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授、東京大学副学長。主要著書『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(青土社、2001、第24回サントリー学芸賞受賞)、『都市の詩学―場所の記憶と徴候』(東京大学出版会、2007、第58回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)、『政治の美学―権力と表象』(東京大学出版会、2008、第63回毎日出版文化賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hitotoseno

6
素晴らしい。こんな言い方もなんだが日本人がこんな本を書けるのか、とたまげた。特にかつてクラヴェルの伝記を書いた際に心残りになっていたクラヴェルの恋人「アーシア」の消息を訪ねて、過去の文書が収められている各地のアーカイブを渡り歩き、女がたどった足跡から透けて見える歴史を描写し、最終的にその子息へと巡り合うまでの旅路は感動的だ。実証的な探索と、想像による探求の間にある「過去」の手触りを求める確かな意志がこの本にはある。2017/08/30

イワシ

1
「ひとはみな、みずからのうちに、いつまでも生き続ける死者を何人か、必ず抱えている。本書はそのような死者たちの死後の生に支えられている。」548頁2022/10/23

こややし

1
大部の全体が面白くて美しい。註と跋を除きちょうど500pの本書をまとめた十のテーゼとダイアグラムがまた特に。危機の中で強度をもって迫る過去の、宙吊りのサスペンスこそ、死者のための希望に他ならない事。それは恐らく、歴史の細部に目を瞑り、自身の中で先行する政治的な立場から歴史的な言説を繰り出そうとする「歴史修正」とは、全く正反対の「過去に触れる」姿勢を教えてくれているものだと感じた。多分これからも読み返す本だと思う。『「過去に触れる」ときに吹く風は、希望の約束を秘めている』2016/06/15

のせなーだ

0
過去は記憶。消したり消されたりする過去。記憶は残る。 サスペンスの構造と歴史叙述をはじめ、興味深い内容でした。2016/07/12

Arol Color

0
感情豊かで、内容が難しいけどとにかく楽しく読み終わった 2022/10/01

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