お話は土の城のテラスで―西アフリカ・トーゴの昔話集

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  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784904678817
  • NDC分類 K388
  • Cコード C8098

出版社内容情報

文化人類学者である著者が、西アフリカのトーゴで採集してきた昔話のなかから24話を紹介しています。

満点の星空の下、土のお城のような住まいのテラスで語られる昔話は、ライオンやゾウ、野ウサギなどの動物たちが、だましたり、だまされたりするお話、この世のものではない幽霊や呪いが登場するちょっとこわいお話、人間の道徳のはじまりを解き明かすお話など、とてもバラエティに富んでいます。

愉快な挿絵とともに昔話を楽しみながら、アフリカの文化や社会に親しめる一冊です。

はじめに

タンベルマの砦型住居

変わり、変えられる

 1 食べられてもよみがえったホロホロチョウの母親

2 死んだ夫が生きかえり、三人の妻を救った

 3 豆が豆でしかなくなったのは

 4 毛虫を殺してはいけない

呪い、呪われる

 5 ふたりの未亡人とヤムイモ

 6 野牛の恨みをかい、呪い殺された猟師

 7 王さまをめぐるふたりのおきさきの争い

 8 おばあさんとサル、モグラ、そして男の子

理由をいうと

 9 野ウサギがネズミの妻に横恋慕したのでハエがしゃべれなくなったのさ

 10 幽霊が水の中に住むようになったわけは

 11 死んだ老婆の灰を使ってスープをつくるな

 12 小鳥が森をねぐらにするわけ

 13 他人がなにを食べていようと、それをみて笑ってはいけない

 14 自分の娘たちをわけへだてしてはいけない

 15 キジバトが二個しか卵を抱かないわけ

 16 オオトカゲはゾウに勝った

 17 わたしたちがたくさんのヒョウタンをもっているわけ

だまし、だまされる

 18 野ウサギにだまされて命を落とした野牛

19 かしこい野ウサギとその子どもたち

 20 小鳥に仕返しされた野ウサギ

 21 野ウサギにだまされて逃げ去ったゾウ

 22 おウシが子ウシを生むという野ウサギのだましの手口

23 カッコウにしてやられた野ウサギ

 24 だまされたモグラ、野ウサギの悪知恵には気をつけることだ

解説 ― 土の城に暮らす人びと

あとがき

和田正平[ワダ ショウヘイ]
1937年、札幌市生まれ。北海道大学院文学研究科修士課程修了。帯広畜産大学、静岡女子大学の助教授を経て、1975年、国立民族博物館へ。1993年、第3研究部長。
1998年、退官、甲子園大学へ。2010、停年退職。国立民族学博物館および総合研究大学名誉教授。
主な著書に『性と結婚の民俗学』『語りつぐ人びと』(共書)、『アフリカ 民族学的研究』(編著)、『裸体人類学』、『現代アフリカの民族関係』(編著)など。

目次

変わり、変えられる(食べられてもよみがえったホロホロチョウの母親;死んだ夫が生きかえり、三人の妻を救った ほか)
呪い、呪われる(ふたりの未亡人とヤムイモ;野牛の恨みをかい、呪い殺された猟師 ほか)
理由をいうと(野ウサギがネズミの妻に横恋慕したのでハエがしゃべれなくなったのさ;幽霊が水の中に住むようになったわけは ほか)
だまし、だまされる(野ウサギにだまされて命を落とした野牛;かしこい野ウサギとその子どもたち ほか)

著者等紹介

和田正平[ワダショウヘイ]
1937年、札幌市生まれ。北海道大学大学院文学研究科修士課程修了。帯広畜産大学、静岡女子大学の助教授を経て、1975年、国立民族学博物館へ。1993年、第3研究部長。1998年、退官、甲子園大学へ。2010年、停年退職。国立民族学博物館および総合研究大学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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菱沼

2
動物によって独特のイメージを持つのはどこの国でもあることだと思う。トーゴという国では、野ウサギが「悪がしこい」という役を負っているらしい。欧米でのキツネの役割だろうか。モグラの登場が多いのも面白い。川を渡れなくて困っている小鳥には、飛んだらいいんじゃない? とつっこみたくなるけれど。豆や種など、植物が少年や少女になるのも、生み出され、育つものとしての「子ども」の象徴かと思った。2017/04/28

アトム

2
西アフリカ・トーゴの昔話集。野ウサギやゾウ、小鳥などが活躍。いろいろ読むのもおもしろい。2017/01/02

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