内容説明
“ドラゴン種族”は、この大陸を見捨てたのだという。大陸の壊滅を避けるために、“聖域”へと向かうオーフェンの前に、暗殺者“レッド・ドラゴン”と最強の魔術士の一人、プルートーが立ちふさがる(『我が聖域に開け扉(上)』)。キエサルヒマ大陸の終焉まで、あと10日。聖域へ進むプルートーと、聖域内部で暗躍するチャイルドマン教室の仲間たち。そして、オーフェンは太古の盟約によって“聖域”の中心部へと招かれ、一つの決断を下す(『我が聖域に開け扉(下)』)。
著者等紹介
秋田禎信[アキタヨシノブ]
1973年生まれ。17歳で第3回ファンタジア長編小説大賞・準入選。『ひとつ火の粉の雪の中』にて作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海星梨
7
KU。ほらー最後まで読んでもスッキリしないじゃんー。とはいえ、続編読んでもスッキリしないのもわかりきってんのよなー……。誰それが結婚してるとか、その経緯が書かれんで事実がボーンとある感じでしょ、続編。なんだかなーなんだかなー……とりま、正味二十冊なんとか読み切ったことを祝おう。また来年、KUになったときに気力があれば続編も読んだりするかもしんない。2023/12/21
コン
2
東部編全体で最終に近づくにつれ、抽象的表現が増えたし、各人物の動きと関連もどうしてそうなるんだろうかって疑問が結構あって、もやがかかったような状況でした。 半端な心情描写と抽象的な表現で意図的にそうしているのかもしれないけど、西部編から路線が変わりすぎで、うーん。 アザリーとの別れのシーンとかは良かったのだけれども、東部編全体で言えば消化しきれなくて、口にあわなかった感じです。 第四部読めば、それも納得できるのかもしれませんが。2013/03/10
一会
1
聖域や始祖魔術士のやり方を否定した上で、魔術士の理想を体現したプルートーの戦いを無駄と断じ、自ら超人となろうとしたコルゴンがあっけなく退場し、超人として完成したように見えるオーフェンはあくまで自らを超人としない。徹底的なヒロイック性の否定に基づいた物語なんだけど、その上で絶望を受け入れて生き続ける事の意義を描いた物語でもある。再読してやはり傑作だと改めて思った2020/03/29
ゆあさよ。
1
中学校にて。読書タイムというのを強制されていたのだが、おれはマンガしか持っておらず、中卒の母には読書という習慣もなかったために、本棚という収納場所も存在しなかった。そんなとき、ふとしたきっかけで邂逅を果たしたのがオーフェンである。ラノベという言葉もあまり膾炙していなかった時代だった。だがおれはオーフェンを読んだ。中学の読書タイムがなくなるにつけ、読まなくなったオーフェンをやっと今読み終わった。あれから星の数ほどの物語を潜って来たため、この終焉はちょっと茫漠なかんじするけど、それでもやっぱこれが読書の起源。2019/02/07
灰月
1
なんともオーフェンらしい、すっきりしない終わり方。ハーティアの起用がピンポイント過ぎて面白かった。ハーティアまで活躍するとコミクロンの不遇さが際立つ。南無。2016/12/15