内容説明
戦後すぐの昭和24年、駐留米軍は太平洋戦争で使用した戦車をはじめとする戦争支援器材の修理を日本政府に要請した。その特需業務を引き受けたのが、相模原台地に誕生した「相模工業」であった。この企業の組織の記録や社規などは存在しない。時を経た乏しい記憶のなかから、企業生い立ちの歴史と共にその足跡を明らかにした。
目次
第1章 変貌する相模原台地の戦雲と終戦(我が生まれ故郷は“湘南村”;父親の転勤と工業学校生徒の頃 ほか)
第2章 企業揺籃の台地は“軍都”の置き土産(旧陸軍造兵廠と駐留米軍補給廠;“幻の企業”相模工業とは ほか)
第3章 “幻の企業”相模工業の足跡(相模工業15年史要約と同社のその後;相和会(“幻の企業”OB会)の歴史 ほか)
第4章 相模原台地から地球の将来を考える(さがみはら産業創造センター;ICT発展への新たなる期待 ほか)
補完編(追悼記・竹内強一郎さんを偲んで;松村晃が語る日本陸軍戦車隊の歴史 ほか)
著者等紹介
井上正美[イノウエマサミ]
1927年神奈川県の旧津久井郡湘南村に生まれる。海軍兵学校(76期)を経て、49年横浜高等工業学校(現・横浜国立大学工学部)卒業。相模工業(株)および三菱関連企業を経て、62年三菱重工業(株)入社、名古屋工場の開発部門、本社冷熱事業本部商品企画部門勤務を終えて、(株)三冷社取締役、同監査役を歴任。現在NPO法人IOJ理事。この間に中小企業診断士・建築設備士資格取得、同社退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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