内容説明
台湾のベストセラー女性作家・龍應台による、認知症の母・美君に向けて綴られた手紙は、ときに哀憫を滲ませながらも、その語り口の通底音は軽やかで明るい。母に読まれることも母からの返信もないであろう「十九章の手紙」に「掌編のコラム」と「息子たちとの対話」を併録。歴史ドキュメンタリー『台湾海峡一九四九』、逝く父に寄り添う母を描いた『父を見送る』に続く三部作の完結編。
目次
お友だち
村から出る
心の中のあなたは、何歳ですか?
生と死の授業
君、恙なきや?
モンスター・マザー(獣母)のための十戒
二十六歳
永遠の女子
あなたを愛してみせるわ
愛という名の下の強請
天長地久
この生は与えられたもの
時間とは何かしら?
ぺちゃくちゃおしゃべりさせてね
時がある
淡き香りのヒメアラセイトウ
歩み、碗を洗い、みかんをむく
遠くへの旅立ち
昨日、チューリッヒに着いたわ
著者等紹介
龍應台[リュウオウダイ]
作家、評論家。1952年、台湾・高雄に生まれ、74年、成功大学外国語学部卒業、82年、米国カンザス州立大学で博士号(英米文学)取得。83年に帰国し、書評集『龍應台評小説』で文壇にデビュー。85年、「中国時報」紙に掲載された評論が戒厳令下の台湾で多大な反響を呼び起こし、翌年出版の『野火集』は空前のベストセラーになった。その後も世論をリードする作品を次々に発表しつつ、86~99年、スイスとドイツに滞在。88年からハイデルベルク大学研究員兼講師。99~2003年、台北市文化局初代局長、05年、龍應台文化基金会設立。新竹清華大学教授、香港大学教授を歴任。12~14年、台湾行政院文化部部長。著書多数
劉燕子[リュウエンシ]
作家、現代中国文学者。湖南省出身。大学で教鞭を執りつつ日中バイリンガルで著述・翻訳。日本語の編著訳書の他、中国語の著訳書多数
和泉ひとみ[イズミヒトミ]
関西大学非常勤講師、博士(文学)。関西大学大学院文学研究科博士課程後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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