内容説明
入江敦彦が“京言葉”で語る「喰いもん」の話ぜんぶ。
目次
毒を喰らわば皿まで
道草を喰う
喰い道楽
喰意あらためて あん
縁に連るれば唐の物を喰う
喰っちゃ寝
面喰らう
喰らわんか
お預けを喰らう
砂糖喰いの若死〔ほか〕
著者等紹介
入江敦彦[イリエアツヒコ]
1961年京都市上京区の西陣に生まれる。多摩美術大学染織デザイン科卒業。ロンドン在住。エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
26
なかなか、どうして味わい深い食にまつわるエッセイ。「15で肥満と言われたよ」などパンチラインがいくつも出てくる。英国生活から来る視線、文学趣味から来る考察が、おもしろい。今年は食い物の本をたくさん読もう。 方言の本、もっと増えてよい。2018/05/05
Kei
26
美しい京言葉で書かれているので、まるでお話しを伺っているよう。スマートで博識で季節に敏感でグルメで。京男の典型です。とても素敵で友達に欲しいが、自分の男の人としては、かなわんなぁ、という感じ。いや、向こうさんの意思は差し引いてます。(笑)吉野朔実さんへの追悼は心を打ち、私の思う吉野像とはまるで違い、植物的な人でなかったのは、嬉しい事でした。こんなに京都を愛しているのに、なぜにロンドン?の謎が最後に。 そういう意味でも、京都は住みやすい、と考えていた私には、意外でした。単に、お店案内としても楽しめます。2018/04/10
犬養三千代
7
イギリス在住の著者による京都、イギリス丸のみエッセイ。柔らかい男手の京言葉が心地良い。学生時代は喫茶店全盛期。懐かしい店名に思わず息を飲む。 コロナ騒ぎでお店を閉じることのないよう祈るばかり。2020/04/08
田中峰和
6
京都をネタに本を書く著者はロンドン在住のゲイ。上京区の西陣出身とはいえ、わざわざ京都弁で全文書き上げるのもいかがなものか。京都出身の読者でも書き言葉になると読みづらくて仕方ない。もちろん書く方も頭の中で翻訳しているはず。京都で育ち年齢的にも近いせいか馴染みの店が多く紹介されていて楽しめた。「喰いあらためて」の章で紹介されていた「マリーフランス」のアンパンは、確かに特筆もの。手ごろな値段のパン屋だが、アンパンだけはマネのしようがないおいしさ。食パンブームで行列のできる「のがみ」など足元にも及ばない。2019/08/25
グラコロ
4
いやぁ入江はん、ほんま難儀なことしゃはりますなあ。全編京ことばやなんて、うちはべつによろしおすけど、よそさんがお読みやしたら、えらいけったいな京都弁にならはるんとちゃいますかぁ。2018/07/15