内容説明
「ろう文化宣言」から17年。「ろう文化」への認知は広まったが、はたしてその内実は?言葉を一人歩きさせず、自文化中心主義に陥らない異文化理解のために大事なものとは何か?メルマガ“ろう者の言語・文化・教育を考える”からの単行本化第3弾。書籍化にあたってあらたに撮り下ろした写真多数収録。
目次
1 日本手話、手指日本語(日本語対応手話)、日本語―まったく別の言語
2 ろう者が見る夢―ろう文化1
3 デジタル社会とろう者―ろう文化2
4 ろう者の頭の中、聴者の頭の中―ろう文化3
5 手話は言葉である!―ろう教育の今
6 手話通訳で本当に大事なこと―ろう通訳者を育てたい
著者等紹介
木村晴美[キムラハルミ]
山口県生まれ。ろうの両親から生まれ育ったろう者。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科教官(1991年~)。NHK手話ニュース845の手話キャスターとして出演中(1995年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nazolove
15
引き続き読破。 前作同様あんまり深刻に考えすぎず読んでほしい作品の一つである。 個人的には手話=俳句という考え方で持って読んでほしい作品かな、と思った。(見る世界の人たちなので気持ちじゃなくて映像で伝えてみたいな) そしてちょっとしたろう者ジョークもあってちょっとした日本語を考えさせられる場面もあるのでぜひ読んでほしい作品であった。2022/03/14
ゆににん
1
このシリーズは現在3冊出ている。第一弾と、この第三弾を読了。第一弾の方が新たな発見もあり面白かった。もともと考え方に偏りがある印象を受け、聴者側で拒絶反応を示す人がいるのではないかと思われるシリーズだが、この第三弾はその点に拍車がかかっていて残念。メルマガをまとめたものなので仕方ないが、ボリュームや読み応えも下がってしまった。第二弾も読むつもりでいたが、やめておくかも。お手ごろな価格でもないし…。2015/04/06
永夢
1
いくら手話を学んでも、それは聴者という立場でただ単語を手の動きに置き換えただけになってしまったら、それは本当の意味で手話とは言えないんだろうな。ろうの世界が知れる面白い一冊だった。2013/09/26
のもこ
1
うんうん、手話の技術がまだまだでも、心があれば伝わるという考え方をする人は多いんだよなぁ…と。手話通訳をしようと思ってくれるのは正直ありがたいんだけど、その考えが有る限りはボランティア止まりでしかない。専門の知識が身に付かない。結局ろう者にはちゃんとした情報が入らない。またそういう人に限って、助けてあげたっていう意識が強いんだよね。日常会話では別にいいんだけど、通訳の場面ではそれは如何なものか。難しいなぁ。読みやすいし面白い一冊でした。2013/04/21
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