内容説明
視覚障害者の鍼施術に対する障害のない人の否定的イメージの存在と、そのイメージの無根拠性を視覚障害者の鍼施術の実態から論証、視覚障害者の鍼師としての可能性を科学的に検証し、鍼施術能力を客観的に実証する初の研究成果。
目次
視覚障害者の職業をめぐる問題
第1部 日韓の視覚障害者の職業の歴史と社会の意識(日本の視覚障害者における鍼業;韓国の視覚障害者における鍼業;韓国と日本の視覚障害者の鍼施術に対する一般人の意識;視覚障害者鍼師の施術に対する一般人が持つ不安について)
第2部 視覚障害者鍼師の施術における衛生上の課題(鍼施術における衛生操作の客観化システム作成の要件;衛生操作の客観化手法の確立と実態把握;衛生評価リスト作成にあたっての課題抽出;衛生評価リストの作成とそれに基づく客観的評価;衛生的施術教育プログラムの開発;教育的介入と衛生操作教育効果の測定;終章)
著者等紹介
全英美[チョンヨンミ]
1969年韓国生まれ。筑波大学修士課程を経て、東京大学工学研究科先端学際工学専攻博士課程修了。東京大学先端科学研究センターリサーチフェローをへて同センター特任助教。博士(学術)。専門は、教育学、福祉学。障害を含めた社会に存在するあらゆる問題は異質の他者の認識のずれから始まるのではないか、という原点に立ち、人々の考えを把握・教育できるシステムについて検討・研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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