内容説明
札幌農学校を舞台に繰り広げられる青春の物語。少女おぬいをめぐる感情の交錯、青年達の葛藤―欲望、野心、苦悩―そして大人への旅立ち。彼らは一人ひとりが輝きを放つ星々だったのだ…。著者自身の同校での体験をもとに描かれた作品と言われている。未完の長編作品である。
著者等紹介
有島武郎[アリシマタケオ]
1878‐1923。東京都出身。学生時代を北海道・札幌農学校で過ごしたことを機に長く札幌での生活を始める。卒業後渡米、帰国後は英語教師を経て、同人誌「白樺」に参加した頃からリアリズムを追求し本格的に作家活動に入った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬見
16
清逸、園、西山、柿江、渡瀬……札幌農学校に通う青年たちと少女おぬいの感情の交錯。それぞれの形で、触れがたい彼女への思慕は降り積もる。未完の青春小説。冒頭の小暗い部屋の描写は、しんとした美しさと侘しさがあってとても好き。渡瀬なんて、うわ、と思ってしまうような絶妙にリアルないやらしさがあって苦手だけど、そんな渡瀬が彼女を前に敗北してしまう様はなんとも物悲しく、「……園、貴様惚れろ。いいか惚れろ」という言葉には確かな痛みがあってじんわりとした。おぬいの造形は、やや理想の女性像(らしきもの)を感じる。2018/06/08
希
1
青春と自然の描写が、美しい本です。2013/08/13
spiralline
1
昔住んでた家の近所に、有島武郎が下宿していた洋風の建物があり、なぜかは忘れたけど、お正月に餅つきがあり中に入った事があります。名前はよく知っていて、本を読んだ時感慨深い物がありました。その建物は今は開拓の歴史村に移築されてます。
電動
0
まさに星と星を線で結ぶみたいな儚いことが書かれていて、文章がとても苦しい。2015/09/25
ぼの
0
思想が強く受け付けなかった。未完の作なら出さないで欲しい。2012/02/11
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