目次
アゼルバイジャンの概要
経済基盤―石油・天然ガス
ソ連編入以前のアゼルバイジャン
ソ連時代のアゼルバイジャン
ナゴルノ・カラバフ紛争勃発とソ連解体
独立国としての試練
アリエフ体制による国内の安定
アリエフ「王朝」へ
膠着したままのナゴルノ・カラバフ問題
著者等紹介
廣瀬陽子[ヒロセヨウコ]
慶應義塾大学総合政策学部教授。慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了・同博士課程単位取得退学。政策メディア博士(慶應義塾大学)。専門は国際政治、紛争・平和研究、旧ソ連地域研究。主な著書に『コーカサス―国際関係の十字路』(集英社新書、2008年、第21回アジア・太平洋賞特別賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coolflat
15
アゼルバイジャンの歴史には諸説ある。1918年まで現在のアゼルバイジャン共和国にあたるものは存在せず、それまで「アゼルバイジャン」という名称も用いられなかった。そのため、歴史的な起源については様々な論争(二大論争としては、起源をコーカサス・アルバニア、またはトルコ人に求めるものがある)がある。重要なのは、ソ連崩壊以降だ。それ以前の歴史については省略する。ところで安倍政権はヒトラーや戦前・戦中の日本の軍国主義に例えられるが、この本を読んで、旧ソ連国家の権威主義体制によく似ているのではないかという印象を持った2018/07/25
うえ
7
親米路線でロシアから懲罰を受けるウクライナやジョージアと違い欧米と付かず離れずでいくというアゼルバイジャンを解説。とはいえ二年前の勝利した戦争は、トルコとの関係を密にさせロシアを焦らせる結果にもなったろう。旧ソの中では唯一の世襲独裁制国家だ。「ソ連時代、ロシアを除く全ソ連構成共和国に…第一書記には大抵は各共和国の基幹民族の指導者が任命されたが、その実験は人事任命権を掌握する第二書記に握られており…クレムリンから派遣されたロシア人ないしスラブ系の高官だった。そのため、第一書記は基本的お飾りにすぎ」なかった2022/03/26
Melody_Nelson
3
ナゴルノ・カラバフについて、紛争の発端など気になっていた。更にコーカサスは以前から行きたいと思っていたところ。アゼルバイジャンはゾロアスター教の聖地があるそうだが、石油や天然ガスの影響で自然発火した火が燃え続けているという。戦後はソ連に組み込まれ、今でもロシアの影響力はありそうだが、アルメニア寄りの国際世論に押されがちとか。本書は「ユーラシア文庫」というシリーズらしいが、コンパクトに内容がまとまっており、なかなか良かったので、他のも読みたい。著者は、最近メディアに登場することが多くなった廣瀬陽子氏。2023/06/23
キムチ
3
同じテーマについて何冊か読むと大まかな全体像が見えてくるものだが、ナゴルノ=カラバフ問題については日本で出版された文献だけでは偏りがありそうだ。 ロシア語で読むことでアルメニア側の視点がわかるといい。本当はアルメニア語ができればいいのだけど。2017/06/08
Quijimna
3
薄い本であるが網羅的で、堅苦しくない。旅する前に読了しておいて正解だった。★★★☆☆2017/02/23
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