内容説明
傑作小説『巨匠とマルガリータ』の作者ブルガーコフは数多くのすぐれた戯曲を書いた劇作家であった。社交界の花としてもてはやされる妻をめぐるトラブルから決闘で死んだロシアの国民的詩人プーシキンの周囲にうごめく人びとのドラマと、若きスターリンを主人公に地方都市バトゥームでの労働運動を描いて最終的に上演を許可されなかった最後の戯曲を新訳。『巨匠とマルガリータ』を連想させるいくつものエピソードに満ちたブルガーコフの演劇世界。
著者等紹介
ブルガーコフ,ミハイル・アファナーシエヴィチ[ブルガーコフ,ミハイルアファナーシエヴィチ]
1891‐1940。ロシアの古都キエフに生まれ、キエフ大学を出て医師となる。20歳代後半から作品の執筆を始め、『悪魔物語』『犬の心臓』など諷刺性の強い作品を書いたが当時の政治権力から批判され発表できたものは限られていた。自伝的長編の『白衛軍』を戯曲にした『トゥルビン家の日々』はモスクワ芸術座で上演され大きな成功をおさめたものの上演禁止になり、その後もつねに上演許可と禁止のはざまで数多くの戯曲を書きつづけた。また発表の可能性のないなかで完成させた長編『巨匠とマルガリータ』は死後四半世紀たってやっと発表され、20世紀文学を代表する傑作として世界的に高く評価されている
石原公道[イシハラキミミチ]
1948年生れ。山梨大学教育学部卒業。山梨県立高校国語教諭として19年間勤務した後、早稲田大学露文科に学士入学。モスクワ大学に一年間留学し、早稲田大学大学院博士後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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