内容説明
アカディ、そんな国はどこにもありません。しかし自分がアカディアンである、その子孫であるという人は、一説では世界に300万人もいるのです。どのような経緯でそれらの人々が今や名前しか存在しない土地を故郷と思い定め、共通の絆で結び合っているのでしょうか。それに答えるためにはカナダ史の、日本ではあまり知られていない1ページを開いてみる必要があります。18世紀の半ばアカディと呼ばれていた土地からイギリス軍によって強制移住させられたフランス系開拓者たちの悲しい思い出が、一世紀のちにアメリカの詩人ロングフェローによって謳われ、この長篇詩『エヴァンジェリンヌ』が、カナダはもとよりアメリカ、ヨーロッパ各地に散りぢりになっていた子孫たちの心を強く打ったのです。
目次
第1部 エヴァンジェリンヌ(エヴァンジェリンヌ―あるアカディの物語(ヘンリー=ワズワース・ロングフェロー))
第2部 アカディの歴史(大矢タカヤス著)(プトランクールの夢(一六〇四~一六二四年)
戦国時代(一六二七~一六五四年)
英仏対立の狭間で(一六五四~一七一三年)
はかなきもの、汝の名はことば
破局に至る繁栄(一七一三~一七四四年)
破局、または「大騒動」(Le Grand D´erangement)(一七五五年)
ディアスポラの始まり ほか)
著者等紹介
大矢タカヤス[オオヤタカヤス]
1944年生まれ。東京大学博士課程中退。現在、東京学芸大学教授、「多言語多文化」教室所属
ロングフェロー,ヘンリー=ワズワース[ロングフェロー,ヘンリーワズワース][Longfellow,Henry Wadsworth]
1807年アメリカ合衆国メイン州ポートランド生まれ、1882年歿。ハーヴァード大学教授。詩人、翻訳家。抒情詩人として令名が高かった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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