フィールド・スタディ文庫<br> 江戸・東京地形学散歩―災害史と防災の視点から (増補改訂版)

フィールド・スタディ文庫
江戸・東京地形学散歩―災害史と防災の視点から (増補改訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784902695090
  • NDC分類 454
  • Cコード C3025

内容説明

増加する集中豪雨、予測される直下地震、次々と発表される中央防災会議の被害想定、コンクリートとアスファルトの下の痕跡と記憶をたどり巨大都市の切実な課題に迫る。

目次

第1章 武蔵野台地と東京低地の形成(関東平野と周辺部の地形・地質の配列;氷河性海面変動 ほか)
第2章 地形形成史を訪ねて(愛宕山;自由が丘―荏原台(S面)と久が原台(M2面) ほか)
第3章 災害の跡を訪ねて(東京の水害;金町駅から桜堤―カスリーン台風による外水氾濫 ほか)
第4章 災害対策を訪ねて(荒川放水路と岩淵水門;神田川下流部の水害対策 ほか)

著者等紹介

松田磐余[マツダイワレ]
1939年、東京都品川区生まれ。1967年、東京都立大学大学院修士課程修了。同大学理学部教授を経て、関東学院大学教授。理学博士。東京都防災会議地震部会専門委員、東京都地域危険度測定調査委員会副委員長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

志村真幸

1
 著者は自然地理学の分野から、災害や防災の歴史にとりくんできた研究者。  本書は、関東一帯の地質学的成因から語りはじめ、都内の特徴的な地形の解説、災害史、どのような防災が行われてきたか概観している。  カスリーン台風による氾濫、大正六年の高潮、関東大震災などで、どのような被害が出たのかが、地形との関係を中心に語られている。  防災は、近代以降のもの。地図を示しつつ、水害対策として放水路や堤防がつくられてきた歴史がヴィジュアルに示されており、わかりやすい。さらには地震火災への対策や、汚染土の除去問題まで。 2021/12/20

富士の鷹

1
海面の低下時に水の流れによる浸食が起こり、海面上昇時には、低いところから土砂が堆積する。このような基本現象が東京、関東の地形形成にもたらしたメカニズムを丁寧に説明した著作。当然、水面下で堆積した地層は海面が下がっても乾くのに時間がかかるし、土地となっても軟弱地盤となる。個人的には、多摩川と神田川がひとつの大きな川のそれぞれ支流だった時代があったということに歴史の雄大さをかんじてしまった。2013/01/08

Teo

1
昨年2月に初版だったものが今年の3月にはもう増補改訂版。第二刷にする時に分かりづらい場所を変えたそうだ。東京の地形を色々な箇所について成り立ちを説明する。そして後半はこの本の副題にある様に、災害史と防災に記述の重みが行く。気づいていなかった地形がこんなにあったかとか、なかなか面白い本だった。基本的には東京在住でないと地名と地形がぴんと来ないと思う。2009/09/11

あっちゃんのパパ

0
評価=3:内容が専門的でついて行けなかったが、つまみ読みでも面白かった。2013/01/05

tkmt

0
東京の地形について。理解が甘かった埋没段丘、流路変遷について勉強できた。あの起伏の激しい土地を「平野」として認識できるまでに開発したのは凄いことだよなあ2018/04/04

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