内容説明
じつは、一人法師とは、いつも忘れかけているもう一人の自分自身なのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小町
2
児童書のような暖かみを持ちつつ、厳しさも持つ作品。子供の話が泣かせた。2012/03/13
おがっぴ
1
ちょっと予想外でした。読んでいて、設定は昭和だと思うんですが、なぜか創造される情景は江戸時代のように錯覚してしまいました。ちょっと不思議な感覚がするお話です。2014/12/26
yasuko
1
なんとも不思議な空気が流れている作品だった。一人法師は実は亡くなってさまよっている人で、いろいろな旅をしながら、自分の人生について納得できたら成仏できるのかな?という気もしたが、ちょっと違う結末だった気がする。児童書のような読みやすさと、不思議な味とで、なんとも懐かしい感じがする物語であった。2012/05/28
gq550_tomy
1
一人法師と称する旅の僧が、様々な人間模様に行き交う物語です。一人法師は、出会う人間が求めているものであったり、単なる行きずりの旅人であったり、出会う人間によってその姿を変える、鏡で己が自身を見るような存在です。そして、一人法師自身がドラマに直接影響を与えることは決してなく、あくまでもそれぞれのドラマに寄り添い、最後まで見届ける存在です。とても不思議で、とても心に残る物語です。2012/04/29
wasabi
0
ただがむしゃらでいられれば、内包するもう一人の自分に惑うこともないだろう。でも、振り返る人生が長くなるほどに、そうもいかなくなる。一人法師が見てやがる。そんな気配を感じる。2012/02/14