目次
第1部 ドブロヴニクと中世バルカン(ドゥブローヴニク;海上貿易の富で築いた中世都市ドブロヴニク ほか)
第2部 アンドリッチとその時代(アンドリッチの文学;アンドリッチのサラエボ ほか)
第3部 ユーゴスラヴィアの芸術世界(一九四八年のユーゴスラヴィア知識人―文学者の場合;南スラヴにおけるイリリア主義 ほか)
第4部 ユーゴスラヴィアを想う(ユーゴスラヴィア漫歩;カップから香る歴史と未来―コーヒー ほか)
著者等紹介
田中一生[タナカカズオ]
1935年、北海道美唄市に生まれる。早稲田大学第一文学部露西亜文学科卒業。1962年、政府交換留学生としてベオグラード大学哲学部美術史科に学ぶ。1968年に帰国。津田塾大学、千葉大学、創価大学で講師を務め、また出版社勤務、市民講座講師、東欧文化フォーラムなどを通してバルカン地域を広く紹介。2004年より世界史研究所顧問。2006年には翻訳をはじめとする業績に対して、当時のセルビア・モンテネグロより勲二等ヴク・カラジッチ勲章を授与される。2007年3月9日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちゃせん
1
故・田中一生先生のさまざまな原稿をまとめた本。バルカンに感心をもってはや15年、少しでもこの地域を調べたら必ず目にするお名前でもあり、本書を読んでもやはり、その功績の偉大さを実感する。特にアンドリッチをはじめユーゴ文学の章、それからドゥブロヴニクに関する論考を面白く読んだ。この6年はベオグラードとサラエヴォに住んでいたので、より立体感を持って読めたと思う。2025/08/30
Masaki Iguchi
1
古本屋で装丁につられて手に取った、ユーゴスラヴィア研究家の遺稿集。基礎知識がない自分にも、その地の人々の暮らしや歴史が浮かんでくるような、不思議な一冊だった。次はユーゴスラヴィア文学にも手を伸ばしてみたいと思うが、いかんせん売っていない…2022/02/13