内容説明
いえもないまずしいおとこがいました。あるひ、おとこはいしをつみはじめました。ひとつ、またひとついしをひろっては、つんでいきます。くるひもくるひもいしをつみつづけたひとりのおとこのおはなし―。
著者等紹介
あきやまただし[アキヤマタダシ]
1964年、東京に生まれる。絵本作家。東京芸術大学デザイン科を卒業。『ふしぎなカーニバル』(講談社)で講談社絵本新人賞、『はやくねてよ』(岩崎書店)で日本絵本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
S.Mori
32
ホームレスになった男は町の一角に石を積みはじめます。彼の行動は創作のようでもあり、自分の家を作るもののようでもあります。やめるように言われることもあるのですが、彼はそれを続けます。やがて……。いろいろなことを考えさせてくれる素晴らしい絵本です。小さな子供が読めば、決して諦めないことの大切さやひたむきになる意味が分かるでしょう。大人にとっては社会に中に自分の居場所を作る大切さが、実感されるかもしれません。繰り返し読みたい絵本です。2020/10/05
Cinejazz
30
〝ある日、男は、町の真ん中の空き地に、石を積み始めました。冬の寒さを凌ぐ場所が、欲しかったのです。男は、絵描きでしたが、描いた絵はまったく売れず、紙や絵具を買うお金も無くなり、住んでいた家からも追い出され、道端で暮らすようになっていたのです...来る日も、来る日も、石を積み続けた男の姿を見て、町の人たちは彼を応援するようになり・・・〟みなし児の境遇を不憫に思った男と、その男の子との石積みの共同作業をとおして、人生の哀感と物づくりに執念を燃やす人の姿に共感を覚える大人の絵本。2024/03/16
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
24
コツコツと続けること、やり遂げること、とても難しいことですが、それをしている人々が沢山いるのも事実。後半の仕事とは…のくだりが沁みます。 【SDGs8 働きがいも経済成長も】2019/04/03
杏子
21
あきやまただしさん? 絵を見て名前見て、二度びっくり! 絵本作家ってすごいですねぇ。二面性ありますね。 石をつんだ男のような「仕事」いいですね。私もそうなりたい。2014/06/05
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
20
一つの事をコツコツをしていく事で拡がりが生まれる。人にも認められ、自分の生きがいへと繋がる。努力に勝る天才なし。いつもと違うテイストの秋山さんの絵もピッタリでした。2014/10/29