内容説明
ミャンマーで15年、小児外科医の凄絶な魂の記録!子どもの死亡率の高い国で、救った命は数知れない。救えなかった命もある。限られた器具、施設、人員、そして現地医師との軋轢の中で、奮闘する小児外科医の姿を浮き彫りにする。第1回堺市平和貢献賞奨励賞を受賞。
目次
はじめに―「知恵の杖」を持って
第1章 途上国の医療現場―世界でいちばん蛇で死ぬ国
第2章 途上国の子どもに自分は何ができるのか?―ジャパンハートの活動
第3章 現地医師との軋轢の中で―イラワジ川の濁りに気づかされること
第4章 他人にコントロールされない人生を―「本気」の分だけ見返りがある
第5章 死んだ少年の七千円の貯金―寄付の話
第6章 天職の見つけ方―目の前の仕事に同化できるか
第7章 子どもが三百ドルで売られていく!―国境の貧しい子どもたちを救え!
第8章 体温のある医療を求めて
おわりに―組織を頼らず自分に自信を持つこと
ジャパンハート―医療の届かないところに医療を届ける
著者等紹介
吉岡秀人[ヨシオカヒデト]
大阪府出身。大分大学医学部卒。1995年よりミャンマーにて医療活動を始める。途上国の子どもたちを救うため2004年国際医療団ジャパンハート設立。第一回堺・平和貢献賞奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KTakahashi
4
吉岡秀人医師のブログをまとめたもの。この本から,ETV特集の動画を見つけることができた。2018/02/18
てぬてぬ
3
「世界を見てみたい」「視野を広げたい」 ……ならば自分ひとりでやればよい。ここに来て忙しいスタッフの手をさらに煩わせることは、私にとってはつらいことです。2020/01/06
けんとまん1007
3
始めはタイトルに惹かれて借りたのだが、読みすすめていくうちに、この本の深さがどんどん伝わってきた。テーマは、途上国での医療活動や僻地医療だが、その根っこにあるもの、ひととして生き方や考え方などが、浮かび上がってくる。今のこの国にいての考え方・動き方は全く通じない世界で、どう考え、動くか。つまり、何のために?と問われていると思う。そこは、価値観にまでいきつくと思う。豊かな人生とな何か?情けは人のためならず・・の意味に通じると思う。2010/08/17
レディオ
2
吉岡先生の生き方にただただ尊敬を覚えた。面倒がらないこと、言い訳をしないこと、ピークを作らないこと、数に溺れないこと、小さな無理の重なりは将来の大きな障害になること、すべて自分の責任と考えること、妥協しないこと、自立とは、ひたすら前に進むこと、謙虚な姿勢、思い通りに生きること、大きな声で話すこと。後数回通読したい一冊。簡単に真似できるような生き方ではないと思う、でも見習いたい。2017/02/12
しゅんぺい(笑)
1
吉岡さんがミャンマーで更新してるブログ記事を集めた本。 日記なので、淡々と、でも本気さはひしひしと伝わってくる。前著『飛べない鳥たちへ』が衝撃的すぎて、ちょっとうすく感じた。2015/01/10