内容説明
社会学の視点から、英国が1980年代以前の英国病(英国産業の衰退)を、「サッチャー革命」によってどのように克服してきたかについて、「企業と社会」の関係と、当時の産業の状況を踏まえ検証。さらに、英・米・日における企業社会を比較考察し、今後の企業社会のあり方を分析・追究している。「企業と社会」の関係をより客観的に、より公平な視点から捉え、様々な企業における事例を取り上げることによって、組織と人間の関係、組織理論、企業経営理論、労働への動機づけ、人間疎外、従業員のモラール、といった社会学的テーマを多角的に分析。それらがいかに「企業と社会」の関係改善のために役立つものになるかを実践的な視点から指摘している。
目次
第1章 序論(本書の目的について;社会学は何をする学問だろうか ほか)
第2章 企業と社会(はじめに;米国企業の価値観 ほか)
第3章 労働の社会的特質(はじめに;プロフェッション ほか)
第4章 組織の社会学的洞察(はじめに;マックス・ウェーバーの(理念型としての官僚制) ほか)
第5章 産業関係(比較論的視点)(はじめに;(産業関係)に対する経営管理的アプローチ)
第6章 労働へのモティベーション(はじめに;職務充実に関する展望的考察 ほか)
第7章 労働と偏見―性的差別と人種的差別(はじめに;労働と女性 ほか)
第8章 職業構造の変化(はじめに;高失業率 ほか)
著者等紹介
ジョセフ,マーティン[ジョセフ,マーティン] [Joseph,Martin]
英国の社会学者。1932年に英国で生まれ、1998年に逝去。父親が不動産ディベロッパーの経営者だった関係で、大学の夜間部を卒業後、不動産鑑定士として、不動産関係の業務(不動産鑑定)に従事した後、33歳で社会学関係の勉強を開始し、1981年49歳の時に、オックスフォード大学のセント・エドムンド・ホール(St.Edmund Hall)より、社会学の博士号(Doctor of Philosophy―D.Phil.)を取得した
松野弘[マツノヒロシ]
1947年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部社会学専攻卒業。現在、千葉商科大学人間社会学部教授/大学院政策情報学研究科教授、博士(人間科学、早稲田大学)。山梨学院大学経営情報学部助教授、日本大学文理学部教授/大学院文学研究科教授/大学院総合社会情報研究科教授、千葉大学大学院人文社会科学研究科教授を歴任。千葉大学大学院客員教授/千葉大学CSR研究センター長、東京農業大学客員教授を兼務。日本学術会議第20期・第21期連携会員(特任―環境学委員会)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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