著者等紹介
杉川としひろ[スギカワトシヒロ]
1975年鳥取県生まれ。鳥取県立保育専門学院卒業。元男性保育士3人による親子向けバンド「うたう動物園」のリーダー。保育士として5年間、現場で子どもたちと触れ合いながら、オリジナルのあそび歌を制作。全国の保育園や幼稚園で公演活動をおこないながら、保育雑誌に楽曲を提供している。現在は「ウタイグミ」としてソロ活動もおこなっている
ふくだじゅんこ[フクダジュンコ]
1961年岐阜県生まれ。武蔵野美術短期大学デザイン科卒業。グラフィックデザイナーとして活動後、絵本づくりを始める。武井武雄記念日本童画大賞奨励賞受賞(2000年)。イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選(2000年~2002年)。ヨゼフ・ヴィルコン記念大分国際絵本原画展佳作受賞(2004年)。第5回ピンポイント絵本コンペにて最優秀賞受賞(2004年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
56
優しいお話。丘の上にひとり住むどろぼうは、人の物を盗むことを全く悪いと思っていない。ところが、ある晩小さな鉢植えを盗んだことから……。展開は予想できましたが、結末は意外なものでした。読み終わってから、表紙と裏表紙の意味が分かり、ホッとしますね。ふくだじゅんこさんの個性的な絵が不思議な味わいを醸し出しています。2024/07/07
tokotoko
50
どろぼうは、その行いは悪くて許されないですが、もしかしたら、その人柄はものすごーーく寂しい人なのではないか?と思うのです。この本のどろぼう、ものすごく変わります。小さな小さなもの、がきっかけで!ぜひ、その変化をのぞいてみてください。読んでくれたこと、本の中でね、きっと喜ぶと思います。そしてね、もっともっと変わってくんじゃないかな?って思います。久しぶりに読んだ絵本。絵はいいな、絵本は素敵だなぁって、心から思えました。2016/08/21
Willie the Wildcat
44
”生きていく上での大切なこと”を問う。自然との共生、人との関わり、(植物を含めた)命・・・。根っから悪い人なんて世の中にいない。何かがきっかけで自分の思いとずれる。そして何かがきっかけで自分と向き合う。主人公のきっかけは”植木鉢”。終盤の流れに寂しさを感じるも、主人公の背中からは”光”を感じる。「必ずもう一度畑を耕しているよね!」って、何か強い、前向きな印象を残す。絵も表情が豊かで温かみがある。植木を育てている主人公の表情が特にいい。2012/11/04
九月猫
32
読友さんの感想から。ありがとう♡ 「あるところに どろぼうが いた。」そのどろぼうは、ずっとひとりで、でもさびしいともかなしいとも思ったこともなければ、いちどもないたことがなかった。そんなどろぼうが「うまれて はじめて おおごえで ないた」お話。その理由が気になったら、ぜひ読んでみて。私も悲しくて泣いちゃった。奥付けと裏表紙を見てほっ、表紙に戻ってにっこりもしたけれど、でも本編の終わり方はやっぱり悲しくて淋しくて。自分の、誰かの、大切なものを理不尽に奪ったり奪われたりする世界にこれ以上なりませんように。2024/04/20
就寝30分前
31
絵本ナビより。ここで話を終えちゃだめでしょ。どろぼうに感情移入した子ども達が悲しいままで本を閉じなきゃなんない。どろぼうの罪は償えてないけど、せっかく更生しようとする彼の気持ちを汲まないと絵本として成立しない。それとも戦争は残酷だ、平和が一番。などという話だったのか?2016/02/13