内容説明
DV等支援措置、分籍、戸籍届書のマスキング申入れ、税支援、不動産登記簿保護、医療費通知情報の閲覧制限、マイナンバーカード設定変更、個人番号指定請求―当事者に必要なあらゆる情報を一冊で網羅。毒親逃亡マニュアルの決定版。
目次
第1章 「毒親」とは
第2章 子どもが親を養う義務は、法的には存在しない
第3章 加害親と離れる準備(前編)
第4章 加害親と離れる準備(後編)
第5章 加害親と絶縁して独り立ちする
第6章 新生活で気をつけること
特別寄稿(テミス法律事務所代表 柴田収)
特別付録 毒親絶縁チェックリスト 時系列まとめ
著者等紹介
柴田収[シバタシュウ]
弁護士。岡山大学大学院法務研究科修了。2012年にテミス法律事務所を設立し、離婚問題、特にDV・モラハラ事案を積極的に取り扱う。暴力に苦しむ人の多さを痛感し、依頼を検討している方ならば初回相談無料・時間無制限で全国から法律相談を受ける。2022年からはTwitterでも毎週末、DV・モラハラの無料相談スペースを開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
43
自分を守る為・生かす為に家族と縁を切りたいと思う人はいる。家に帰るのが憂鬱で、「何故、親は子を勘当できるのにその逆はないんだ!」と思い詰めていた学生時代に出会いたかった本。多岐に渡る策が紹介されております。漫画『夜逃げ屋日記』が紹介されているのも嬉しいですね。だが、手を変えて依存してくる加害親への対策がストーカーに対する身の守り方と似通っているのに震えるしかない。同等の厄介さって・・・。また、法的に縁を切るには煩雑な手続きが必要です。マイナンバー・インボイス制度がネックになるという記述に頭を抱えるしかない2024/01/12
てくてく
6
クラウドファンディングリターン本。法律的に親子の縁を絶つことは特別養子縁組以外には存在せず、また、子が親の扶養義務などを強制されることはないため、一見、絶縁は不可能なように思われるし、弁護士に相談してもそういわれてしまうかもしれないけれど、自分を苦しめ、搾取し続ける親と物理的、心理的に距離を置くことは可能であることを筆者の実体験を元にかなり詳しく解説した本。SNSによる身バレ(ストーカー被害)予防としても参考になる説明があり、具体的な手続きは改正などの影響で今後変更することがあったとしてもためになる一冊。2023/09/24
のら
5
良書。仕事柄、『○○の手引き』という類の本をよく読むが、ここまで心配りがされている本は少ない。○○の手引きと謳いつつ、記載情報のみでは目的が果たせない本も少なくないが、本書は当事者にとって大きな助けとなる。必要な手続きは多岐に渡る。逆に言えばここまで多岐に渡る手続きを採らない限り、当事者には常に被害に遭う可能性が残ると言うこと。基本的には実務的な内容ではあるが、当事者の置かれている状況を知ることにも繋がる。手続きの多さと共に、相談先が意外と多いことも全く知らなかった。2023/09/27
mochiomochi
3
未成年者や、若い方向けに書かれた、毒親から具体的に離れる方法をマニュアル化してくれている。 アダルトチルドレンが精神的に自立して、毒親から離れる、といった毒親「克服」本ではなく、具体的な手続きや法律をわかりやすくまとめた毒親から逃れるマニュアル。手続きや制度をまとめたものはあまりみかけないので新しく感じる。 切羽詰まった方が読む余裕はないかもしれないが、逃避を考えている未成年者や若い方には、助けになる一冊と思う。2024/04/24
itsumiKshi
2
相談窓口が婦人・子向けばかりで、これ、被虐待者が男だったり、成人してたら詰みじゃないか? と思う。就職先バレてて、転職できなければ、これも詰み? 弁護士への相談については、特別寄稿の解説に納得。ただし、実際のところ弁護士の話によれば、毒親側が強烈すぎると、今度は加害者が弁護士につきまといを始めるから弁護士側も音をあげて、依頼を断りがちらしい。 2023/11/04