内容説明
憲法違反とまでいわれながらも「住宅再建の支援策」を実施した片山善博鳥取県知事(当時・現在慶應義塾大学教授)が「ミッション」という視点から災害復興と憲法を論じる。若き法律家津久井進弁護士が憲法を再発見。
目次
1 災害復興のミッションとは何か(誰のために、何の目的で;災害復興のミッション;鳥取県西部地震と住宅再建支援策;憲法のミッション)
2 復興基本法としての憲法(災害復興基本法は憲法;憲法の中の復興メニュー;災害復興と自衛隊の役割;ボランティアの役割;復興と教育;憲法の喪失前夜に)
3 新しい災害復興システム(復興の道標)
著者等紹介
片山善博[カタヤマヨシヒロ]
1951年岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院教授。能代税務署長、自治省国際交流企画官、同固定資産税課長、鳥取県知事(2期)を経て現職。併せて、地方制度調査会副会長、中央教育審議会臨時委員、財政制度等審議会臨時委員、日弁連市民会議委員などを務める
津久井進[ツクイススム]
1969年愛知県生まれ。弁護士。兵庫県立長田高校、神戸大学法学部卒。弁護士法人芦屋西宮市民法律事務所代表社員、兵庫県弁護士会平成18年度副会長、同会災害復興等支援委員会委員長、阪神・淡路まちづくり支援機構前事務局長、関西学院大学災害復興制度研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶるー
0
⑤点。片山節が炸裂。興味ある人は読んでおくべきだが、憲法との関係は、よくわからない。2009/11/18
卓ちゃん
0
東日本大震災発生前の作品。阪神・淡路大震災直後、被災者の救助活動がままならない中でも、神戸市の職員が都市計画策定の千載一遇のチャンスだとして市内の調査に飛び回っていたというのを聞いたことがあったが、参考にした山形県酒田市が1976年に千数百戸が焼失した大火の2日後に火災復興都市計画を策定していたというのは驚きだ。さて、家を失った人の住宅再建支援に公費を投入してあげることで、個人が助かり、それにより地域が再生する。基本的人権の尊重を使命とする憲法を守り、一人ひとりの個人を尊重することが、復興につながる。2021/12/24