内容説明
銭湯には裸同士の付き合いによって、人間関係が得られるというメリットがあり、日々のふれあいからお互いの安否も気遣うようになってくると、自然発生的に高齢者同士の相互扶助的な気持ちも育ってくる。こうして地域に高齢者達が自然に集えるたまり場ができると、ミニ・デイサービスなどと、行政が間に合わせのようにやらなくても、高齢者達の手で自然発生的にコミュニティが生まれてくるのである。今こそ、風呂屋をコミュニティとした、日本人の銭湯文化に着目したい。
目次
第1章 銭湯廃れて(銭湯廃れて;仏典にみる風呂の功徳 ほか)
第2章 高齢者の現状を資料から見ると(高齢者の現状を資料から見ると;高齢期の不安要因 ほか)
第3章 銭湯からつくる新しい地縁関係、地域社会(最近の銭湯事情;コミュニティとしての江戸の銭湯 ほか)
第4章 銭湯は二十一世紀の高齢者コミュニティ(様々な地域ネットワーク;銭湯ネットワークの実際 ほか)
第5章 商店街と銭湯、その周辺(高齢者のための銭湯ガイド)
著者等紹介
宮田茂子[ミヤタシゲコ]
昭和9年(1934年)徳島県生まれ。徳島市医師会付属助産婦看護婦養成所卒。仏教大学文学部日本史学科・社会学部福祉学科卒・大阪府立病院にて看護職に従事。平成6年退職。現在、大阪市高齢者リーダー協議会所属の学習ボランティア
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