内容説明
言葉が無力などと、どの口が言うのか。怒りを込めて、著者はペンと鍬を持ち、現代詩の足場と視線をたぐり寄せる。中尾太一、吉増剛造の詩論、エッセイ、農業日記等書き下ろし多数収録。
目次
第1章(抒情を代償する「僕」―中尾太一『数式に物語を代入しながら何も言わなくなったFに、掲げる詩集』;捧げられた空洞―吉増剛造『The Other Voice』『ごろごろ』『怪物君』)
第2章(百姓の感受―石牟礼道子の記憶について;いまごろになって―現代詩文庫『森崎和江詩集』 ほか)
第3章(言葉は力そのものである―「現代詩手帖」特集「東日本大震災と向き合うために」;「固有時」との「対話」、そして―吉本隆明『固有時との対話』を読む ほか)
第4章(驢馬の声;見開く ほか)
第5章 農業日記―二〇一八‐二〇一九
著者等紹介
岸田将幸[キシダマサユキ]
1979年愛媛県生まれ。詩人、文芸批評。早稲田大学第一文学部卒業、日本経済新聞社文化部記者を経て、現在、農業を営む。詩集に『“孤絶‐角”』(思潮社、高見順賞)、『亀裂のオントロギー』(同、鮎川信夫賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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