内容説明
年中行事の淵源を探る。春夏秋冬のさまざまな行事の歴史と意味をあらためて見直し、従来の民俗学の見方を超えて、日本の歴史文化に迫る。『NHK俳句』連載。
目次
歳暮と年の市
正月餅と餅搗き
しめ飾りと門松
初日の出と初詣
年取りと雑煮
予祝・火祭りと来訪神
節分
初午と稲荷
目一つ小僧の来る日
雛人形と桃の節供〔ほか〕
著者等紹介
小川直之[オガワナオユキ]
1953年、神奈川県生まれ。國學院大學文学部文学科卒業。博士(民俗学)。現在、國學院大學・同大学院教授。日本各地の伝承文化のフィールドワークと研究、中国の少数民族、台湾、インドなどの民族文化研究とともに、折口博士記念古代研究所(國學院大學)で折口信夫研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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長岡崇
1
二百十日と風祭 諏訪信仰の衆魔を調伏する利剣としての薙鎌、薙鎌と凪をかけてる 早苗の気質は凪2018/01/15
短歌妖怪・新茶ニャン
0
日本のいわゆる「年中行事(=歳時伝承)」について、主に歴史史料を提示して歴史的にどう伝承されてきたかが述べられている。年中行事を知ることのできる入門書としてだけでなく、民俗学を学ぶ者にとっては歴史史料を検索する際の参考書となるだろう。また、俳句・短歌を実作する者にとっては、こういった年中行事を知ることは、花鳥風月を愛でることに同じである。日本人の情緒・風情を歳時習俗の面から垣間見ることのできる良書である。