内容説明
万葉の昔より人々を魅了した吉野の山で、若い女性の全裸死体が発見された。被害者は地元の医院に勤務する看護師で、死体のそばに一人の男が寄り添い、意味不明な歌をうたっていた。当初はその男の犯行かと思われた。だが、彼は記憶喪失になっていて何も覚えてはいなかった。また、被害者の人間関係から二人の男が容疑者として浮かんだが、決定的証拠はなく、捜査は暗礁に乗り上げた。推理作家の吉本紀子は、この難事件を調査に大和路へ向かったが、そこで、またしても殺人が…。気鋭の書下ろし長編旅情ミステリー。
著者等紹介
石川真介[イシカワシンスケ]
福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。1991年「不連続線」(光文社文庫)で第二回鮎川哲也賞を受賞。現在、トヨタ自動車(株)生技管理部門で活躍中。福井県ふるさと大使、鯖江市ふるさと大使
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