マリー・キュリーの挑戦―科学・ジェンダー・戦争

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 210p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784901510899
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0023

内容説明

“偉大な科学者にて良妻賢母”伝説を打ち破り、巧みな筆で描き出す真実のキュリー夫人とその時代。結婚と死別、家族と戦争、アカデミーとの闘い、不倫事件、放射能の栄光と悲惨―、彼女が直面したのはすべて現代の問題だ。自然科学を女子の手に!

目次

1 少女の怒り
2 三つの恋の物語
3 ノーベル賞を有名にしたもの
4 墓はなぜ移されたか
5 誤解された夫婦の役割
6 二つの祖国のために
7 ピエール・キュリーの「個性」
8 科学アカデミーに拒まれた母と娘
9 変貌する聖女
10 マルグリット・ボレルとハーサ・エアトンとの友情
11 放射能への歪んだ愛
12 アインシュタインの妻
13 リーゼ・マイトナーの奪われた栄光
14 放射線研究に斃れた日本人留学生
15 「偉大な母」の娘たち
16 キュリー帝国の美貌のプリンス
17 湯浅年子の不屈の生涯
18 キュリー夫人とモードの歴史
19 「完璧な妻、母、科学者」という罠

著者等紹介

川島慶子[カワシマケイコ]
1959年神戸市生まれ。京都大学理学部地球物理学科卒業。東京大学理学系大学院在学中に1989年より2年間、パリの高等社会科学学院に留学。専門は18世紀フランスの科学史。ジェンダーの視点を取り入れた独自の研究が注目を浴び、国際的にも活躍する。名古屋工業大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けぴ

13
キューリー夫人の名前は知っていてもそれ以上は知りませんでした。ノーベル賞を2回受賞(物理学賞と化学賞)、しかも娘イレーヌも夫婦でノーベル賞受賞。またポーランドからパリへ移住して科学に捧げる一生は世界大戦の時代背景を考えると女性の地位を向上させたことが放射線の発見と並ぶ偉業であったともいえます。2017/10/24

sinclair

2
娘さんが書いたというキューリー夫人の伝記すら読んだことがなかったのだけど,現代で科学を志す者として,いろいろと考えるところの多い物語でした.国籍,ジェンダー,今も当時の頃のままの考え方の人もまだ多いせいか,当時と変わらないなというのが一番の印象です.一方,ラジウムが出す放射線が癌治療に良いと信じて疑わなかったというマリー・キュリーさんの態度には,悲痛なものさえ感じました.そして,歴史にはいろんな側面があり,見る人,語る人により違うのだということの好例であると思いました.2016/06/26

メルセ・ひすい

2
13-92 赤32 科学と国家、科学者と国籍 女性と科学 女性と社会 そして時代の制約のなかで生きる・・・ 超美人家族・・・ 1920年代と30年代を代表する美しきパリジェンヌ・・・華やかなマスコミの世界で生きた エーヴなぜ 長い独身・・ラブイズ以外で彼女の恋愛のうわさが 仏蘭西のその筋は、禁断の愛・・・が あまり感情をみせない「偉大な母」と科学的合理精神の権化の姉。女性ばかりが外見を問題視される当時の社会のジェンダー・バイアスを憎んだに違いない。エーヴは1954年に、アメリカの駐希臘大使※2010/05/25

魚の骨

1
もっとマリーキュリーの研究と発見ラジウムとポロニウムについて書かれているのかと思った。知らなかったことが多かったので読んでよかったけど、やたらと美男とか美人とか人の外見を言及するのには閉口した。文章も散漫で掘り下げ方が少ない、エッセーのような本。2022/04/23

Kazuki

1
講義用に購入。読了2020/01/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/557557
  • ご注意事項

最近チェックした商品