出版社内容情報
中小武士勢力が割拠し、複雑な社会を形成していた戦国期の北部九州。国人領主秋月氏の城館をはじめ点在する遺構の縄張り調査、古絵図・地籍図の分析からその実態に迫る。この地方特有の畝状(うねじょう)空堀群の特異性を明らかにし、織豊系城郭の築城技術による構造上の変化も考察。当時の北部九州の社会構造、政治体制にまで踏み込んだ解明を試みた注目の書。
内容説明
中小武士勢力が割拠し、複雑な社会を形成していた戦国期の北部九州。国人領主秋月氏の城館をはじめ点在する遺構の縄張り調査、古絵図・地籍図の分析からその実態に迫る。この地方特有の畝状空堀群の特異性を明らかにし、織豊系城郭の築城技術による構造上の変化も考察。当時の北部九州の社会構造、政治体制にまで踏み込んだ解明を試みた注目の書。
目次
序章 北部九州戦国史研究と城館
第1章 戦国期秋月氏の城館構成(戦国末期の北部九州と秋月氏;戦国期秋月氏の城館事例;戦国期秋月氏の城館構成;城館構成モデル提示の意義)
第2章 北部九州戦国期城館の諸相(九州の戦国期城館に構築された畝状空堀群;戦国期小規模城館群の様相―筑前鞍手郡若宮地域を事例に;築後平野の平地城館―中世平地城館の実像;永禄期毛利氏による北部九州攻略の陣城;三岳合戦の陣城以降をめぐって;戦後期城館の認識(1)―岩屋城の実像
戦後期城館の認識(2)―岩屋城の構成の認識(虚像の構築))
第3章 織豊政権と北部九州戦国期城館―豊前国を事例に(豊臣方の九州攻略と陣城遺構―香春岳城・障子ヶ岳城と周辺城館群;戦国期城郭から織豊期城郭へ―豊前松山城を事例に;豊前国人一揆をめぐる城郭―黒田方と一揆方の城)
終章 城館が描く北部九州戦国史の構築に向けて(城館研究と北部九州戦国史;城館が描く北部九州戦国史の構築に向けて)
著者等紹介
岡寺良[オカデラリョウ]
1975年大阪府に生まれる。1997年大阪大学文学部史学科卒業。1999年大阪大学大学院文学研究科博士前期課程修了。現在、九州歴史資料館学芸員(技術主査)、博士(人間環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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