寺子屋新書<br> 「心のノート」の方へは行かない

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寺子屋新書
「心のノート」の方へは行かない

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  • サイズ 新書判/ページ数 213p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784901330442
  • NDC分類 375.35
  • Cコード C0237

出版社内容情報

多額の予算をかけて、教科書でも副読本でもなく、執筆者の名前さえ明らかでない不思議なプレゼント=「心のノート」が全国の小中学生に贈られた。子どもたちの心の教育の必要性が叫ばれ、道徳教育を声高に求める人たちもいるが、はたして「心のノート」は子どもの心を育て、「道徳」性を培うことができるものなのか?「心のノート」は子どもたちにどんな作用を及ぼし、私たちの学校と社会をどのような方向性に向かわせるものなのか。倫理学、教育実践学、子ども論、青少年政策の多角的な視点から、この「プレゼント」を吟味する。

第1章 倫理的・道徳的成熟の分水嶺 岩川直樹
第2章 「心のノート」は対話を可能にする宝物となりうるか 越生 達
第3章 「心のノート」と今日の子ども・若者の規範意識 長谷川 裕
第4章 「心のノート」と「心の教育」のポリティクス 船橋一男
第5章 平和心理学から見た「心のノート」問題 杉田明宏

「心のノート」は「教科書」でも「副読本」でもない、正真正銘のプレゼントなのです。(中略)
 ところで、プレゼントというものには、それなりの贈り方と受けとり方というものもあります。ふつうは、プレゼントを受けとったら「ありがとう」と言うのが礼儀です。しかし、いつもそうするのが正しいとか賢いとはいえません。たとえば、身に覚えもないプレゼントを突然もらったりした場合は、「えっ?」と戸惑うのが素直な反応でしょう。あるいは、いきなり「おめでとうございます! あなたが当選しました」という電話がかかってきたり、""This is a great present for you"" などというタイトルのついた匿名のメールは、はじめからシャットアウトするのがいまや現代社会を安全に暮らすうえでの常識です。そういうプレゼントは受けとらないほうが賢明でしょう。(中略)
 贈られて「ありがとう」と言うこともあれば、「え?」と戸惑うこともある。取り合わないこともあれば、きっぱりと辞退することもある。たとえ受けとっても、使うかどうかをふくめてそれをどう扱うかは自分で判断するもの。世の中の常識ではそれが「プレゼント」と呼ばれるものです。そのことはたとえ贈り手が国であっても変わりません。むしろ、国が子どもたち全員に贈ったプレゼントだからこそ、教師も親も市民もそのプレゼントをよく吟味したほうがいいはずです。このプレゼントは子どもたちどんな作用を及ぼし、私たちの社会をどんな方向へ向かわせるものなのかと。
 ここでは、倫理学、子ども・若者論、教育社会学、教育実践の政治学、平和の心理学といった多角的な立場から、このプレゼントを吟味してみることにしました。みなさんが「心のノート」を吟味し、それに代わる道を探求するうえで、また、新自由主義や新国家主義に対抗する市民的知性のネットワークを張り巡らすために、この本がなにかのきっかけになればと思っています。

どう受け止めますか?全小中学校への国からの強引なプレゼントを。

内容説明

二〇〇二年度、多額の予算をかけて、教科書でも副読本でもなく、執筆者の名前さえ明らかでないふしぎなプレゼント、「心のノート」が全国の小中学生に贈られた。子どもたちの心の教育の必要性が叫ばれ、道徳教育を声高に求める人たちもいるが、はたして「心のノート」は子どもの心を育て、「道徳」性を培うことができるものなのか?「心のノート」は子どもたちにどんな作用を及ぼし、私たちの学校と社会をどのような方向性へ向かわせるものなのか。倫理学、教育実践学、平和心理学、子ども論、青少年政策の多角的な視点から、この「プレゼント」を吟味する。

目次

第1章 倫理的・道徳的成熟の分水嶺(違和感からの出発;一線を越えた世界 ほか)
第2章 「心のノート」は対話を可能にする宝物となりうるか(プレゼントをもらう意味;子どもたちの「わたし」 ほか)
第3章 「心のノート」と今日の子ども・若者の規範意識(「心の教育」が進められてきた背景;規範意識は変わってきたのか ほか)
第4章 「心のノート」と「心の教育」のポリティクス(教育現場での受けとめ方;「心のノート」を使った道徳の授業 ほか)
第5章 平和心理学から見た「心のノート」問題(平和心理学とは何か;平和心理学から「心のノート」を見る ほか)

著者等紹介

岩川直樹[イワカワナオキ]
教育研究者。1960年清水市生まれ。東京大学文学部心理学科卒業後、教育系の大学院を経て、現在、埼玉大学教育学部助教授

船橋一男[フナバシカズオ]
1959年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程中退。現在、埼玉大学教育学部助教授。生活教育、生活綴り方、生活指導の研究を主に手がける。日本生活教育連盟会員・フレネ教育研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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2h35min

1
10年以上前に出た本。 今や「心のノート」→「私たちの道徳」→「特別の教科・道徳」へ。 新指導要領では、「対話的な学び」を重視。他者との対話・衝突・葛藤を通して、自己を成長させていくという点を重視すれば、「心のノート」と逆方向に舵を切ることも可能だと思う。2017/07/15

鈴華

0
図書館本。大学レポートのため2014/11/20

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