内容説明
彗星の一撃によって宇宙に攫われた一行がパラレルワールドで展開する、奇想天外な太陽系ロビンソン漂流記。SFの出発点と目され、“驚異の旅”の転換点を刻する大作、初の完訳。
著者等紹介
ヴェルヌ,ジュール[ヴェルヌ,ジュール] [Verne,Jules]
1828年、フランス北西部の都市ナントに生まれる。二十歳でパリ上京後、代訴人だった父の跡を継ぐことを拒否し、オペレッタの台本やシャンソンを執筆する。1862年、出版者ピエール=ジュール・エッツェルと出会い、その示唆を得て書いた『気球に乗って五週間』で小説家デビューを果たす。以後、地理学をベースにした冒険小説を次々に発表。作者が1905年に没するまでに六十篇を超えたそれらの小説は、いずれもエッツェル社から刊行され、1866年以降、その挿絵版が“驚異の旅”という総タイトルの下にシリーズ化された
石橋正孝[イシバシマサタカ]
文芸評論家。フランス文学研究者。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学、パリ第八大学で博士号(文学)取得。現在、立教大学観光学部交流文化学科准教授。専門はジュール・ヴェルヌ。フランス本国のジュール・ヴェルヌ協会および日本ジュール・ヴェルヌ研究会の双方で会誌の編集委員を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lico
7
地球の一部と共に彗星・ガリアに連れ去られた主人公たちが彗星を探検しながら地球への帰還を模索するという小説で、当時の太陽系の各惑星についてのガイドマップになっている。ヴェルヌの小説の中ではかなりSF的な作品なのだが、さすがに当時の技術で宇宙旅行は想像しづらかったのか設定にはかなり無理がある。登場人物の多さの割にツッコミ役が極端に少ないのでどこかドタバタしていてコミカルな印象を受けた。その存在をジュール・ヴェルヌの世紀で知って以来ぜひ読んでみたいと思っていた作品なのでこうして完訳が出てくれたことが嬉しい。2023/04/30
takao
1
ふむ2025/06/13