出版社内容情報
現代文学が見失った思想文学のありようを救出し、文学の根底を問う!
?外手沢本を精査し、カント、シェリングら近代西洋哲学との思想的格闘を跡づける画期的論考、透谷のエマーソン受容を丹念に描き出す論考他、鏡花、嵯峨の屋、花袋、湖処子、独歩、柳田、賢治に至る思想文学が描き出した、世界の見え方=認識風景を一貫して問うことによって、時代の認識のリミットを越える文学の力を救い出し、比較文学的視点をまじえて、日本近代文学の読解と研究に新視野を拓く。
松村友視[マツムラトモミ]
1951年生れ。慶應義塾大学文学部教授、同大学大学院文学研究科教授を経て、現在慶應義塾大学名誉教授。専攻は近代日本文学。
編著に『作家の随想3 泉鏡花』(日本図書センター)、『大正文学全集』第9巻(ゆまに書房)、『新日本古典文学大系明治編19 尾崎紅葉集』(岩波書店)、『近代的心性における学知と想像力』(慶應義塾大学出版会)、『化鳥・三尺角 他六篇』(岩波文庫)などがある。
内容説明
鴎外手沢本を精査しその思想的格闘を跡づける画期的論考他、鏡花、透谷、嵯峨の屋、花袋、湖処子、独歩、柳田、賢治に至る思想文学が描き出した、世界の見え方=認識風景を一貫して問うことによって、認識のリミットを越える文学の力を救い出す。
目次
第1部 鏡花文学の認識風景(融解する世界像;逆行する時間;「水月」への意志)
第2部 鴎外文学におけるSeeleのゆくえ(認識論的「綜合」への模索;初期鴎外とドイツ観念論―シェリング受容をめぐって;「利他」という思想)
第3部 文学理論の背景(北村透谷の詩人観形成とエマーソン受容;嵯峨の屋御室における浪漫主義の生成;『重右衛門の最後』の思想構造)
第4部 境界への想像力(「知」の視線の界域;賢治童話の認識論)
著者等紹介
松村友視[マツムラトモミ]
昭和26(1951)年生れ。慶應義塾大学文学部教授、同大学大学院文学研究科教授を経て、慶應義塾大学名誉教授。専攻は近代日本文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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