内容説明
天皇交代の今だからこそ考えてみたい―。この国に天皇制は本当に必要なのか?『美味しんぼ』の雁屋哲が天皇制の意味を問う!!
目次
第1章 天皇とは何か
第2章 近代天皇制の毒
第3章 天皇の軍隊
第4章 臣と民
第5章 象徴天皇制
第6章 昭和天皇の戦争責任
第7章 天皇制の未来
最新論考 日本をアメリカの属国にした昭和天皇の罪
著者等紹介
雁屋哲[カリヤテツ]
1941年、中国・北京生まれ。東京大学教養学部卒業後、電通勤務を経て、漫画原作者に
シュガー佐藤[シュガーサトウ]
1953年、宮城県生まれ。石ノ森章太郎に師事したあと独立して、石森プロ作品『家畜人ヤプー』『マンガ日本の歴史』などに協力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅう
1
強い調子で天皇制および昭和天皇を批判している。「日本人は無条件で権威をありがたがる」「(天皇制について意見することに)やんわりとした締め付けがある」ということには納得はできるが、日本人が先の戦争で悲惨なことになったことや、現在にもある体育会系の理不尽な上下関係や圧力は天皇制が悪い、というのは順番が逆ではないかと思う。著者は憲法第一条の撤廃を主張するが、非現実的であるし、もしそうなっても日本人の意識が変わるかについては疑問である。2023/08/11
naporin
1
天皇制は絶対の制度でなく、国民の総意のもとにあるもので、日本国民が選択しているひとつの統治制度でしかない。過去に大きな過ちを犯す元となったこの統治制度を続けていくならば、当然、批判の対象であるし、それが国民の幸福に繋がらないとすれば棄てても良い制度である。天皇制の批判が自由に論議できない雰囲気は、天皇の神格化が進んでいる兆候である。戦争の惨禍を経験した当事者がいなくなっていくなか、天皇制の是非をおおいに議論すべきである。2019/09/24