感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
6
内容が濃いので1か月かけて熟読しました。聖書にある「放蕩息子の帰郷」を深く深く掘り下げて考えさせられる本です。非常に多くの感銘を受けました。真の招命とは何か。神の招きに耳を傾けるきっかけになります。2013/04/08
megumiahuru
3
芥川龍之介が「完全な物語」と称した聖書の「放蕩息子のたとえ」を、レンブラント晩年の傑作と、著者ナウエン自身の生涯の転機もからめて、深く読み解いていく。「まだ家までは遠いのに」「駆け寄り」息子を抱きしめる父の姿に、私たちが普段なかなか気づけない神の愛が現されている。レンブラントの絵に描かれた息子の、平安に満ちた表情の美しさ。このような心で、日々を生きることができたらと思う。2013/06/10
nakatake
3
最も印象深かったのは、「父の愛に信頼すること」。堕落した生活に走って父に反逆する弟、家の中にいつつ奴隷の心境で働く高慢な兄、どちらも等しく愛そうとする父の愛。p118。2009/12/27
toshif7
2
レンブラントの『放蕩息子』の絵画の出会いを通して、新約聖書 ルカによる福音書15章11節以降に書かれている挿入話を悩殺した本です。 新約聖書自体は、短く、一見何ともない物語らしきものが、描かれております。しかし、この本ではそれの意図するところを、教えてもらえます。 単なる聖書の解説本では無いので、読みやすいですよ。
月光密造者
2
ロシアのエルミタージュ美術館にあるレンブラントの絵画を眼にしたカトリック神父である著者の随想。題材になった聖書の箇所を引用しながら、登場する弟、兄、父と己の信仰を照らしていく。発見に満ちた本だった。2012/01/15