内容説明
もう1つの黒船ドキュメント。ニューヨーク植物園で、大量の日本の植物標本が発見された。調べが進むにつれて意外な新事実が判明した。140年前、ペリーの黒船艦隊にはのべ4人のプラントハンターが乗船していたのだった。資源植物学者、世界の小山鉄夫教授が謎を解く。
目次
1 黒船による日本及びその付近での植物採集
2 東アジアと北アメリカの間の植物の隔離分布について
3 米国北太平洋探検隊採集の日本植物の図録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
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日本大学生物資源科学部の資料館で1994年に開催された「今帰る 黒船が採集した日本の植物」展をもとにした本。 標本は、ニューヨーク植物園所蔵のもの。日本大学生物資源科学部教授の小山鐵夫さんが、かつてニューヨーク市立大学教授/ニューヨーク植物園アジア部長を務めていた関係で実現した。 ペリーらは、日本来航時に下田、北海道、琉球などで植物採集をしており、いまも優れた保存状態で残されている。当時の植生をうかがうことができて、貴重。 本書は、若干の解説と、標本の写真から構成されている。かなり専門性が高い。 2025/05/25