内容説明
厳寒のシベリアでの抑留体験を凝視し続け、死者の霊と共に、すべての色彩をモノクロームの壁の中に封じ込めた〈シベリア・シリーズ〉が、香月泰男に宿命のように荷せられた鎮魂歌の画業であるなら、日常生の中や、旅先で出会ったささやかな情景を、心を込めて描き上げた版画作品は、健やかな情感に充ちあふれた香月泰男の「光」の世界である。
目次
アガペーの世界(桑原住雄)
日常的な呼吸の中の版画(浜本聡)
香月先生の版画制作(木村希八)
香月泰男の版画作品(今泉篤男)
図版
資料(ポートレート;香月泰男版画総目録;香月泰男略年譜)
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