内容説明
Small group teaching sessionの臨床指導教官には特殊な技能・経験・能力が求められるが、日本の教育現場ではその能力獲得は、ほとんど各自の自学自習に任されてきた。日本では、医学生・研修医を有効・適切に指導できる教官を育成するための本格的な研修プログラム(Faculty development program)はほとんど存在しないと思われる。本書作成の最大の目的は、普段から学生教育に携わっている医学部の教官諸氏への自己啓発と自己研鑽のためのFaculty developmentガイドラインを提起することにある。
目次
1部 優れた臨床指導医になるために(効果的なSmall group teachingの実践;Small group teaching sessionにおけるケース・シナリオの作り方;信頼をおかれる評価&思いやりあるフィードバック;基本となる症例プレゼンテーション力とその評価について;モーニングレポートの教育的活用 ほか)
2部 日米の指導医に聞く―優れた臨床指導医育成の条件とは(臨床研修のグローバルスタンダード化:日本開国を目指して;これからの日本の家庭医療・総合診療とその教育;大学、教員の生き残りをかけたFaculty development;日本の臨床医学教育はいかにして発展してきたのか)
著者等紹介
津田武[ツダタケシ]
MD、FAAP、FACC。1984年信州大学医学部卒業。母校の小児科医局で5年間研修の後、臨床留学のため渡米。フィラデルフィア小児病院で小児科レジデント修了(1993年)、小児循環器科フェロー修了(1996年)。その後心臓の基礎研究に従事。現在デラウエア州にあるデュポン小児病院でスタッフ循環器医として日常診療、基礎研究、教育に従事。トーマス・ジェファーソン大学医学部小児科准教授。米国財団法人野口医学研究所筆頭評議員。米国小児科および小児循環器科専門医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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